エースの後藤音羽は大会5位の18.9得点を記録

U19女子ワールドカップに参加した日本代表は、準々決勝でカナダに敗れて順位決定戦に回り、フランスとの5位決定戦に64-76で敗れ、6位で大会を終えた。

最終戦となったフランス戦、日本はエースの後藤音羽がオフェンスを牽引する活躍を見せるが、第1クォーター終盤に連続得点を許して劣勢となる。7点ビハインドで迎えた第3クォーターに2点差まで追い上げるも、10アシストに対して23ターンオーバーとフランスの粘り強い守備にミスが続き、第3クォーター終盤に突き放された。

それでも世界の強豪と渡り合い、7試合で4勝を挙げての6位は健闘と言える結果だ。エースの後藤はシュートタッチの良し悪しにかかわらずオフェンスを引っ張る積極性を常に出し、大会5位の18.9得点を記録。身長180cm台の選手が白石弥桜しかいないインサイドをディフェンスとリバウンドでも支えた。また先発ポイントガードの堀内桜花は常に徹底マークを受けてプレーメークには苦しんだが、自ら仕掛けての得点、またチームが劣勢のリバウンドにも盛んに飛び込む姿勢でチームを鼓舞し続けた。

鈴木花音は後藤と堀内にマークが集中する隙を突いて効率良くシュートを放ち、チーム2位の9.7得点を記録。松本莉緒奈と曽根妃芽香もディフェンスで奮闘しながら3ポイントシュートのチャンスがあれば果敢に狙い、松本が8.6得点、曽根は5.1得点を挙げた。深津唯生とメンディーシアラ、白石弥桜は体格で勝る相手ビッグマンに身体を張る泥臭い仕事を徹底した。また控えポイントガードの伊藤知里は、ピック&ロールを駆使して果敢なアタックを見せ、コントロールするタイプの堀内とは異なる個性でチームを引っ張った。

大会を通して14.9アシストに対しターンオーバーが16.1と上回り、3ポイントシュート成功率も23.9%と伸び悩み、苦しい戦いを強いられることが多かったが、12人のロスター全員が役割とプレータイムを与えられ、苦しい試合展開でも踏ん張って勝機を探る。その戦いぶりが5-8位決定戦のハンガリー戦での劇的な逆転勝利になど、チームの成果に繋がった。

この大会で良い経験を積んだ若手たちが、今後はA代表に食い込み、新陳代謝を活性化させるはず。まずはそれぞれの所属チームに戻った彼女たちの、次なる成長に期待したい。