アンソニー・デイビス

写真=Getty Images

トレードデッドラインに向けて激動は必至

今シーズン中には動かないと思われていたアンソニー・デイビスの電撃トレードが、現実のものとなりそうだ。デイビスにはペリカンズと延長契約を結ぶ意識がなく、代理人を務めるリッチ・ポールが球団にトレードを要求したのだ。

ポールは『ESPN』に、「アンソニーは、コンスタントに勝利を収められ、優勝を競い合うことのできるチームへのトレードを希望している」と語った。「アンソニーは誠実でいたかった。そして自分の意思を明確にした。だからこそ、このタイミングで球団に彼の決断を伝えた。アンソニーと球団の将来にとって最善なタイミングだと思う」

トレードデッドラインは2月7日。これに向けて急展開を見せる可能性があるチームを挙げるとすれば、レイカーズだろう。これまではブランドン・イングラム、ロンゾ・ボール、カイル・クーズマ、ジョシュ・ハートによる若手コアを解体せず、長い目でチームを作り上げるプランの実行を強調してきたが、レブロン・ジェームズとデイビスの共闘が実現できるとなった今、彼らは既存の戦力を大量に放出するリスクを冒してでも行動を起こす可能性がある。

コンスタントに勝てて、優勝を狙えて、ペリカンズが納得するだけのトレード要員を提示できるチームという条件で絞ると、俄然レイカーズ行きが有力視される。現時点では行き過ぎた憶測かもしれないが、もしレイカーズが若手コアを解体してデイビス獲得に踏み切り、レブロンとのデュオを結成させられれば、今年のオフにフリーエージェントになる大物たちは、レイカーズ移籍に惹かれるのではないだろうか。

今年のオフには、アービング、クレイ・トンプソン、カワイ・レナード、ジミー・バトラー、ケビン・デュラントといった大物がフリーエージェントになる。もしレブロン、デイビス、トンプソンというビッグ3が誕生したら、ウォリアーズ1強時代に終止符を打てるチームが完成する。トンプソンは以前からウォリアーズとの再契約を希望しているとはいえ、レイカーズが接触し、交渉の席にレブロンとデイビスが同席して勧誘すれば心が動くかもしれない。それに、トンプソンの父親で、元NBA選手のマイカル・トンプソンは、現役時代にレイカーズで優勝2回を成し遂げた選手で、球団社長のマジック・ジョンソンともチームメートだった。

デイビスが動けば、それに関連した動きも次々と生まれる。それに先んじてあらゆる憶測が飛び交う。まさかの急展開だが、デイビスは一つの大きな決断を下した。このチャンスを生かすチームが現れるかどうか、2月7日のトレードデッドラインまで、NBAはデイビスの話題一色になりそうだ。