モラントはコービーとレブロンに続く、NBA史上3人目となる快挙を達成
現地5月3日に行われたプレーオフ西カンファレンスセミファイナル、ウォリアーズvsグリズリーズの第2戦は、 同点で迎えた最終クォーターを29-24としたグリズリーズが106-101で接戦を制し、シリーズを1勝1敗のイーブンに戻した。
開始3分でウォリアーズのゲイリー・ペイトン2世がトランジションからのレイアップを決めようとした際に、後ろから跳んできたディロン・ブルックスのブロックを受けて、空中でバランスを崩して床に落下し左肘を負傷。このブルックスのプレーはフレグラントファウル2と判定され、即退場となった。ペイトン2世はその後ロッカールームに下がると試合に戻ってくることはなかった。『AP』によると、ペイトン2世は左肘を骨折したことが試合後に分かり、今後MRI検査を受けるという。また、その直後に、ゼイビアー・ティルマンSr.の肘が目に当たってしまったドレイモンド・グリーンも一時コートを離れるなど、ウォリアーズにとってアクシデント続きの立ち上がりとなった。
グリズリーズもポストシーズンで平均15.3得点を挙げているブルックスを失ったが、エースのジャ・モラントが前半だけで23得点を挙げてチームを牽引し、56-51とわずかにリードして前半を終えた。第3クォーターに入ってもグリズリーズが1、2ポゼッションのリードを維持していたが、残り5分からジョーダン・プールのレイアップやアンドリュー・ウィギンズのコーナースリーなどで2-11のランを許したこともあり、77-77と同点で最終クォーターを迎えた。
最終クォーターは一進一退の攻防となり、ステフィン・カリーにトップからのドライブを許し98-99で迎えた残り約2分。グリズリーズは続くポゼッションでエースのモラントが緩急つけたドライブでディフェンスを交わしてフローターを沈めて100-99とリードを奪い返す。ウォリアーズも逆転を狙うが、クレイ・トンプソンがフィールドゴール19本中5本成功の12得点に留まったように最後まで当たりが来ず、チャンスを生かすことができない。そしてグリズリーズが102-101で迎えた残り40秒、ここでもモラントが時間をかけずにトップからペイントアタックし、ディフェンス2枚の上から決勝点となるフローターを決めて、グリズリーズが勝利した。
モラントは47得点と8リバウンド8アシスト3スティールを記録。昨シーズンのジャズとのプレーオフファーストラウンド第2戦でも47得点を挙げていて、この試合でポストシーズンで2度目の45得点以上達成となった。これまでにポストシーズンで45得点以上を複数回記録したことがある23歳以下の選手は、コービー・ブライアントとレブロン・ジェームズしかおらず、モラントは彼らに続くリーグ史上3人目の選手となった。
最終クォーターだけで18得点を挙げてチームを勝利に導いたモラントについて、チームメートのティルマンSr.は「僕は彼が真のクローザーに変身したところを見たように感じる」と称賛した。モラント本人は「この試合は絶対に勝たないといけない試合だった。第1戦ではレイアップを外して悔しい思いをしたからね」と振り返った。
一方、敗れたウォリアーズはカリーが27得点を挙げたが3ポイントシュートは11本中3本成功に留まり、トンプソンも3ポイントシュート12本中2本成功を含む12得点となった。