八村塁

八村は攻守に奮闘、15得点2リバウンド3アシスト

ウィザーズはネッツと対戦。カイリー・アービングとケビン・デュラントを擁するネッツを相手に、終盤まで続く接戦に123-122で競り勝った。ゲームハイの30得点を挙げたのはカイリーで、デュラントがそれに続く28得点。それでもウィザーズはブラッドリー・ビールの27得点にラッセル・ウェストブルックの24得点、さらにはトーマス・ブライアントの21得点が効いた。

八村塁は33分のプレーで15得点2リバウンド3アシスト。スタッツには表れないが、ネッツの絶対的な得点源であるデュラントのマークに付き、何度も1対1のマッチアップを繰り広げた。フィジカルの強さにフットワークの良さも備え、相手の意図を読んでの鋭い出足でリムへアタックするコースを先んじてふさぐことで、八村のディフェンスはデュラントに手を焼かせた。

ただ、今のNBAにおける最強スコアラーはプレーの引き出しも多い。ピック&ロールで八村のマークを引きはがしてアタックしたり、ファウルを誘ったりと28得点をマーク。それでも八村はスクリーンの前に割って入ることで相手のピック&ロールを潰したり、チームとしてファウルを有効に使うことでデュラントに気持ち良くシュートを打たせなかった。そのことが、ラスト1.5秒でデュラントが放った『決まれば逆転』のシュートを落とさせることになったのかもしれない。

1勝5敗とスタートダッシュに失敗したウィザーズにホームで敗れたことは、ネッツにとっては少なからずショックだろう。デュラントは「2つか3つなら許容範囲内だけど、6つは多すぎる」と、得点ではなくターンオーバーの多さを悔やんだ。指揮官スティーブ・ナッシュは「潮の満ち引きのように、調子が良くなったり悪くなったりする。だが今の時点では心配していない。ただ、良いシュートが打てない試合もある。その時に泥臭く戦って勝ちを拾っていく術を見いださなければならない」と語る。

ウィザーズは開幕5連敗スタートとなったが、そこから2連勝。特にネッツ相手にクラッチタイムで競り勝ったことは自信に繋がる。ここから中2日を置いて、シクサーズ、セルティックス、ヒートと東カンファレンスのトップチーム、さらにはサンズ、ジャズと強豪との対戦が続く1週間が待っている。ウィザーズにとっては新シーズン最初の正念場、ここを勝ち越せるようだと、チームは大きく浮上できるはずだ。