ジョーダン・クラークソン

「このチームは強い。試合を通してあきらめないタフさがある」

フィリピン代表はホスト国として飛躍するはずだった。ベテランのキーファー・ラベナから若いカイ・ソットまでタレントが揃い、NBAプレーヤーのジョーダン・クラークソンもモチベーション高くチームに合流した。熱狂的なファンの後押しを受けての『世界での1勝』が期待されたが、ワールドカップは甘くない。ドミニカ共和国、アンゴラ、イタリアと同居した1次リーグでは3連敗を喫した。

この3敗は6点差、10点差、7点差。すべて競ったゲームではあるが、力の差を感じた試合ばかりでもあった。指揮官ビンセント・レイェスはイタリア戦を終えて「奮闘した選手たちを誇りに思う。2つの手痛い敗戦から立ち直り、イタリアを相手に全力を尽くした。これ以上は望めない。勝つには何かが足りないが、今の我々にできるのは戦い続けることだけだ」と語る。

ジョーダン・クラークソンは23得点7リバウンド6アシストを記録。37分間プレーして攻守にチームを引っ張った彼は、第4クォーター残り3分で17点あった点差を1桁まで詰める追い上げを演出したが、それが精一杯だった。

クラークソンは意気消沈した様子で「厳しい結果となった」と語るも、「それでも僕たちはこの3試合を通じてよく戦えた。試合を理解し、勝つためにベストを尽くした」と、次に繋がる戦いとなったことを強調する。

フィリピンは日本と同じように、アジアで最高の成績を収めてのパリオリンピック出場権獲得を目指している。ここで気落ちすることなく順位決定戦の残る2試合に全力を尽くすとクラークソンは言う。

「モチベーションは落ちていない。むしろすごく高いよ。最初からずっとモチベーションは高いままだ。このチームは強い。試合を通してあきらめないタフさがある。バスケはアップダウンのあるゲームで、最後まで戦い続けることが大事なんだ」