12月に入ってから健康安全プロトコルで欠場する選手は70人超え
NBAではリーグ内での新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、『健康安全プロトコル』と呼ばれるルールを制定し、これに抵触した選手はチームから離れて自主隔離となり、試合に出ることができなくなる。本格的な冬の到来に伴い、この健康安全プロトコルで選手が欠場するケースが急増している。12月に入って半月あまりで、その数は70人を超えて、いくつかの試合が延期された。
ネッツではジェームズ・ハーデン、ポール・ミルサップ、ラマーカス・オルドリッジなど7選手が健康安全プロトコル入り。戦力の半分を失う緊急事態を受けて、ワクチン未接種のためチームを外れていたカイリー・アービングを呼び戻すことを決定。それほどまでにチームは追い込まれていた。
ところが状況はさらに悪化する。昨日、ケビン・デュラントと、チーム合流が決まったばかりのカイリー・アービングが健康安全プロトコル入り。主力がごっそり抜けたチームを牽引していたデュラントまで離脱することになった。デュラントはアキレス腱断裂のリハビリ中だった2020年3月に新型コロナウイルスに感染しており、昨シーズンには陽性の人物と接触したことで自主隔離となり、4試合を欠場している。
今行われているマジック戦では、インジュアリーリスト入りしていたパティ・ミルズがスタートで出ざるを得ず、キャム・トーマス、ケスラー・エドワーズ、デイビッド・デュークJr.と3人のルーキーがスタメン出場している。
リーグと選手会は、年末年始の2週間について健康安全プロトコルの基準を引き上げることを決めた。ここから健康安全プロトコルに引っかかる選手はさらに増えるだろうし、シーズンの目玉の一つであるクリスマスゲームでトップ選手の欠場が相次ぐ可能性もある。
アクティブな選手が8名を割ると試合は延期となるが、シーズン後半のスケジュールにしわ寄せが来る。健康安全プロトコルで選手が足りなくなるケースに、追加の選手と短期契約を結べるルール改定も採用されそうだ。いずれにしても、今シーズンもNBAは新型コロナウイルスに振り回されるようになってしまった。