ドノバン・ミッチェル

「ドノバンへのダブルチームは逆サイドで4on3を可能にする」

ジャズがホームにクリッパーズを迎えた一戦はゲームハイの27得点を挙げたドノバン・ミッチェルが起点となり、彼を含む4選手が20得点以上を記録したジャズが124-103で勝利した。

前半は65-59と拮抗したが、27得点中19得点を後半に固めたミッチェルの活躍によりジャズがリードを広げていった。クリッパーズはミッチェルの切れ味鋭いドライブを一人では止められず、ダブルチームで抑えようとしたが、ミッチェルはタフショットを決めつつ、マークを引きつけてアシストも量産するなどまさにアンストッパブルな働きを見せた。

7本中6本の3ポイントシュートを成功させたボーヤン・ボグダノビッチは冷静に勝因をこのように分析した。「アンセルフィッシュなだけだよ。ドノバンへのダブルチームやブリッツは逆サイドで4on3を可能にする。それがこのゲームの一番大きな部分だったと思う」

クリッパーズを指揮するタイロン・ルーも後半に見せたミッチェルのパフォーマンスに手を焼いたとコメントした。「早い段階でリズムに乗ってしまい、彼をブリッツで止めに行くのが遅すぎた。良いシューターがいるから、前半のように2対2で戦えば大丈夫だろうと思っていた。でも彼は素晴らしい選手で、ゲームを支配された」

ジャズのクイン・スナイダーヘッドコーチも「3ポイントシュートを決め、ドライブでフィニッシュまで行ったりパスをさばいたり、彼は本当にバラナスの取れたプレーをしていた」とボールハンドラーとして最高級の賛辞を送った。

素晴らしいパフォーマンスを見せたミッチェルだが、本人は目先の勝利に一喜一憂せず、「レギュラーシーズンで良い成績を残してきたからこそ、より高い基準で自分たちをとらえている。次のステップに進むためには、十分な実力が必要なんだ」と淡々と語った。

ミッチェルが言う次のステップとは、もちろんプレーオフのことを指す。昨シーズンのジャズはトップシードでプレーオフに進出したが、カンファレンスセミファイナルでクリッパーズに逆転負けを喫した。どんなにレギュラーシーズンで結果を残しても、プレーオフで勝てなければ意味がないことをミッチェルは痛感したのだ。

これで連勝を8に伸ばしたジャズは20勝に到達。7敗中4試合が3点差以内での敗戦と今シーズンも安定感は抜群。東西ともに混戦が続いているが、西のウォリアーズとサンズ、ジャズの3強のプレーオフ進出は固いとみていいだろう。