ゲイブ・ビンセント

チーム一丸の勝利に「誰もがこの試合に魂を込めていた」

現地12月15日、ヒートがセブンティシクサーズのホームに乗りこんだ一戦は、ゲイブ・ビンセントが決勝点を含む7本の3ポイントシュートを成功させ、キャリアハイの26得点を挙げる活躍を見せたヒートが101-96で勝利した。

この日のヒートは前半からシュートタッチが良く、3ポイントシュート攻勢で先行した。後半に入ってもその流れは変わらず、開始5分にビンセントがプルアップを沈めて23点のリードを奪った。だが、ゲームハイの27得点を奪われたタイリース・マクシーを起点に、ここからシクサーズの反撃を受けた。そして、最終クォーター中盤にかけてシュートが決まらなくなったヒートは、残り1分24秒にトバイアス・ハリスに3ポイントシュートを決められ、ついに同点に追いつかれた。このままホームの勢いに飲まれ、逆転負けを喫してもおかしくなかったが、ここでドウェイン・デッドモンが大仕事を成し遂げる。

同点に追いつかれた直後、ヒートはダニー・グリーンにリスタートのボールをスティールされた。そして、同点シュートを決められたハリスにゴールへの侵入を許したが、ここでデッドモンが身体を張り、値千金のオフェンスファウルを獲得した。これで逆転を免れたヒートはセカンドチャンスからビンセントが決勝点の3ポイントシュートを沈めて逃げ切った。

キャリアハイの活躍を見せたビンセントは「シュートを打つことをためらわなかった」とラストショットを振り返りつつ「得点が必要だったことは知っている。僕はただ試合に勝つために努力したんだ」と続けた。

ヒートはチームのトップ3のスコアラーであるジミー・バトラー(22.8得点)、タイラー・ヒーロー(20.3得点)、バム・アデバヨ(18.7得点)を欠いていた。さらにヒートは10人しかプレー可能な選手がおらず、ユドニス・ハズレムを除く9人ローテーションで戦ったが、そのうち7人がドラフト外選手だった。こうした厳しいチーム事情にもかかわらず接戦をモノにし、指揮官のエリック・スポールストラも選手たちを大いに称賛した。

「誰もがこの試合に魂を込めていた。私は本当にこのチームと彼らのプロセスに感謝している。我々は全員がステップアップしなければいけないことを知っていた。そして今夜はそれを体現したんだ」

シュートスランプに悩むダンカン・ロビンソンはこの試合で4本の3ポイントシュート成功を含む21得点を挙げた。自信を取り戻す試合ともなり、「これは回復力のある勝利だった」と語った。