カーメロ・アンソニー

通算得点を2万7410に伸ばし、モーゼス・マローンを追い抜く

現地10月24日、レイカーズはグリズリーズとの接戦を辛うじて制して今シーズン3試合目にして初勝利を挙げた。ジャ・モラントに40得点を献上しながらも何とか逃げ切ることができたのは、ベンチから出てチームハイの28得点を挙げたカーメロ・アンソニーの働きが大きい。

彼にとっては、NBAでの通算得点を2万7410に伸ばし、モーゼス・マローンを抜いて歴代9位に浮上する節目の試合にもなった。

「このリストに名を連ね、バスケットボール界に大きな足跡を残したモーゼス・マローンを追い越せるなんて、本当に素晴らしいことだ」とカーメロは言う。「この感情をどう表現したらいいのかは難しいよ。でも、僕はまだここでプレーしている。19年間ここにいて、自分の仕事をしている。今も試合で戦うことに情熱を感じているし、毎日の練習で自分を向上させることに情熱を感じている。僕にとってはそれが一番の喜びだ」

彼の得点は単なる記録ではなく、この試合に勝つために必要なものでもあった。第2クォーターまで10点前後リードしていたにもかかわらず逆転され、グリズリーズが最も勢いに乗っているタイミングでの3ポイントシュート2本連続成功。この2本目が節目の得点となった。

レイカーズの指揮官、フランク・ボーゲルは、「カーメロの場合は、通算9位の数字に何とかたどり着いた感じではないね。ドアを吹き飛ばして、もうその上へと進んでいったよ」という独特な表現で、その偉業を称えた。

マローンが通算2万7409得点を挙げたのはキャリア21年目の39歳で、スパーズでプレーした最後のシーズンは17試合に出場し、シーズンを通じて49得点しか記録していない。一方のカーメロは37歳。昨シーズンは69試合に出場して計924得点をマーク。今シーズンもまだ3試合しか消化していないが、平均17.7得点と十分すぎるほどの存在感を発揮している。

ただ、彼にもキャリアの危機はあった。エースとして7シーズン活躍したニックスを去った後はサンダーで、ロケッツで不遇の時を過ごしている。それでも彼は決してあきらめず、トレイルブレイザーズに居場所を見つけて復活を果たし、そして今シーズンからレイカーズの一員に加わった。

「簡単に見えるかもしれないけど、バスケで点を取るのは簡単じゃない。僕にとっては、19年間ずっとその繰り返した。毎日毎日、どの夏もどのシーズンも。それができたのは、自分の中にある尽きないプロフェッショナル精神のおかげだ。そして、まだまだこれからも続けたいと思っているよ」

大きな危機を乗り越えて這い上がったカーメロは、まだまだ心身ともに走り続けるエネルギーを残している。

https://youtu.be/-Z6-cZz8b-o