コンセプトは「チームが目指すものと同時に自分の良さも出す」。
4月18日、男子日本代表の強化合宿がメディアに公開された。
7月4日からセルビアで開催予定のオリンピック世界最終予選に向けた強化合宿で、シーズン真っ最中の開催は異例でありながら、世界と戦い、そして勝ってリオ五輪への出場権を手にするべく、チーム一丸となって準備に取り組んだ。
練習後、チーム最年長の田臥勇太が取材に応じ、今回の合宿を前に長谷川健志ヘッドコーチから伝えられていたというコンセプトについて、「しっかり5対5まで、オフェンスもディフェンスもやる。その中でチームが目指すものと同時に、個人個人が自分の良さを出すように、と言われました」と説明。「そのコンセプトを基に、みんなが2日間、実りのある合宿にするという意識を持っています」
世界最終予選では、世界ランキングでは格上のセルビア、チェコ、ラトビアといった強豪6チームとの争いに勝ち抜く必要がある。田臥は「厳しいチャレンジになるのは分かっています」と言いながらも「こんなチャンスは誰もが与えられるものではないので、チャンスがある以上は勝ち取れるように全力を尽くしたい」と勝利へのこだわりを見せた。
世界最終予選の厳しい戦いを勝ち抜くための方策について、田臥はこう語る。「個人の能力だけでは戦うのは厳しいと思うので、長谷川監督がおっしゃるように、いかに出場している5人全員で共通理解をしっかり持って組織で戦えるかだと思います」
今回の合宿は2日間の短い期間ではあるが、手応えはあるようだ。「言われたことをしっかり取り組もうという意識や姿勢を持てるメンバーが集まっている」と田臥は言う。
「チームとして本格的に動き出すのはシーズンが終わってからになるので、それぞれのチームでシーズンを戦い抜く中で、しっかりとパフォーマンスを出すことが代表にそのままつながります。僕たちもそう思っているので、こうやって代表合宿に来た時はしっかりと代表のバスケをしますし、その延長線上でもそれぞれのチームでそれぞれのパフォーマンスをすることが大事だと思っています」
日本代表強化合宿での田臥勇太のコメント、[後編]はこちら