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「ジノビリはマイケル・ジョーダンのような存在」

2004年のアテネ五輪でアルゼンチンの金メダル獲得に貢献し、NBAではスパーズのトリックスターとして15年目を迎えるマヌ・ジノビリが、自身の後継者となるかもしれないアルゼンチン出身の2選手をコート内外でケアしていると、『San Antonio Express News』が伝えた。

今年のスパーズのトレーニングキャンプには、ジノビリと同じアルゼンチン出身のパトリシオ・ガリーノとニコラス・ラプロビットラが参加している。両選手はジノビリとともにリオ五輪に出場した選手で、国を代表するスーパースターを「自分たちにとってはマイケル・ジョーダンのような存在」と、尊敬してやまない。

そんな2人のことを気にかけているジノビリは、サンアントニオの空港に到着したガリーノとラプロビットラを自らが運転する車で迎えに行った。ガリーノは、この行動に驚きを隠せなかったようで、「チームの関係者が来るかと思っていたら、彼が来てくれて、家で食事もご馳走してもらえた。自分の家にいるような気持ちにさせてくれたんだ。本当に感動した」と、話している。

アルゼンチン出身の選手がスパーズに所属するのは、2008-09シーズンまで4年間在籍したファブリシオ・オベルト以来初のこと。それだけに、ジノビリは2選手に感謝していると言う。

「彼らには感謝している。スパーズやNBAでの経験を彼らに見せてあげられてるのがうれしいんだ。2人とも、きっと興奮しているだろうね」

リオ五輪を最後に代表引退を表明したジノビリは、アルゼンチン黄金世代の一人で、次世代を担うことになるガリーノとラプロビットラのNBA挑戦は、母国でも大きな関心事になっている。ただ、トレーニングキャンプに参加している2人の契約は完全に保証されたものではなく、残る一枠をかけ、プレシーズン期間中5選手による競争になる予定だ。

『San Antonio Express News』は、ジョージ・ワシントン大で渡邊雄太とチームメートだったガリーノが開幕ロスターに残る可能性が高いと見ているようだが、ジノビリは、ヘッドコーチのグレッグ・ポポビッチが期待していることを伝えているという。

「彼らを少しでも楽にさせてあげたい。ニコもパトも才能がある若い選手で、ハードワークを怠らないから、支えてあげたいんだ」

ジョージ・ワシントン大で渡邊雄太とチームメートだったガリーノ。生き残りへジノビリからも期待は大きい。