ダニー・グリーン

「彼がいてくれれば優勝を狙える」

2021-22シーズン開幕を迎えようとしている今、セブンティシクサーズとベン・シモンズの騒動は終着点を見い出せないでいる。

シモンズはフィラデルフィアに到着し、現在も球団と話し合いを続けていると報じられているが、本人はチームに合流していない。この状況にコメントを求められたベテランのダニー・グリーンは「ただ合流して、自分の仕事をすればいい」と、大人の対応を見せた。

シモンズとは話せていないと語ったグリーンは「彼にジャンプシュートを打つように頼んでいるわけではない。プロとして、自分の仕事をしてもらいたいだけ」と語った。「彼から謝罪があるのなら良いことだろうけど、家族の問題や病気、それ以外の事情で姿を現さなかっただけで謝罪されるとは思っていない。ただ合流して、仕事をすればいい」

仮に合流したとしても、球団にトレードを要求したシモンズの心はもうシクサーズにはない。グリーンは「自分の仕事をすべきだ」と言う。「(トレードは)僕たちには関係ない。チームの全員が参加して、仕事をしてもらいたいだけ。普段通りの彼で構わない。合流して、普段通りのことをやってくれればいい」

それでもグリーンは、シモンズの残留を願っている。「彼がいてくれると、どれだけ効率的で、優れたチームになれるか分かっている。ウチは強いチーム。彼がいないとコンテンダーではないと言っているわけではないし、ウチは強豪で、プレーオフでも結果を残せるだけの力はある。でも、彼がいてくれれば優勝を狙える」

グリーンはスパーズに所属していた2017年、当時のエースだったカワイ・レナードと球団がケガの治療を巡って関係が悪化したのを目の当たりにしている。結果、スパーズはレナードとグリーンをラプターズにトレードした。グリーンは「メディア対応は、今よりも大変だった」と、当時を振り返る。

「ソーシャルメディア関連の対応も大変だったけど、今ほどではない。毎日カワイについて書かれていた。あの経験から、チームメートとして、グループの一員として、兄弟のような存在として、一人の友人として、メディア対応の仕方を学んだ」

シクサーズは、現地20日に敵地でペリカンズとの開幕戦を行う。それまでにシモンズがチームに合流するかどうか、両者の話し合いの行方に注目だ。