八村塁

新たなヘッドコーチの下で求められるのはディフェンス面での成長

八村塁は9月28日のウィザーズのトレーニングキャンプ始動を『個人的な理由』により欠席した。メンタルヘルスが理由ともされるが、詳細は発表されていない。それでも新たなヘッドコーチとなったウェス・アンセルドJr.は「八村とは連絡を取り合っているから心配ない」と、大きな問題ではないことを強調していた。

『NBC sports Washington』によれば、その八村はワシントンDCに戻って来たとのこと。チーム練習に加わるには健康安全プロトコルをクリアする必要があるが、あとは時間の問題となった。

八村は2019年のドラフト1巡目9位でウィザーズに指名され、2シーズンで105試合に出場。そのすべてが先発起用だ。2シーズンを通してのスタッツは13.7得点、5.8リバウンド、1.6アシスト。チームはなかなか勝てない苦しい時期であり、彼自身も何度かケガや新型コロナウイルスのプロトコルでの欠場を余儀なくされたが、得点力のあるパワーフォワードとしてチームの主力を2シーズン務めてきた。

今オフにウィザーズは大きな転換期を迎えた。まずはヘッドコーチ交代。選手の個性を生かしてオフェンスを推し進めたスコット・ブルックスからアンセルドJr.となり、組織的なディフェンスが重視される。ナゲッツのアソシエイトヘッドコーチだったアンセルドJr.は、その時の経験から八村について「敵じゃなくなるのは助かる」とコメントしているが、八村は指揮官の求める新たなスタイルに順応すべく、主にディフェンス面で新たなプレーを学ぶ必要がある。

ラッセル・ウェストブルックとのトレードでカイル・クーズマ、モントレズ・ハレル、ケンテイビアス・コルドウェル・ポープが加入。ハレルはセンター、クーズマはスモールフォワードでの起用が予想されるが、八村のポジションでプレーすることもできる。八村は引き続き先発起用が予想されるが、プレータイムはチーム内競争の中で勝ち取らなければならない。

昨シーズンは苦しみながらもプレーオフ進出という一つの成果を出した。八村には3年目をさらなる飛躍のシーズンとしてもらいたい。