ゾーンディフェンスが機能し、ガードナーが無双

ゾーンが機能し、琉球の3ポイントシュートをシャットアウト

シーホース三河が琉球ゴールデンキングスをホームに迎えた第2戦。

三河はダバンテ・ガードナーに代わり、ジェロード・ユトフを先発に据えた効果もあり、互いにディフェンスに重きを置いた守り合いとなる。開始3分半、琉球はジャック・クーリーが早くも個人ファウル2つでベンチに下がったが、アレン・ダーラムがその穴をカバーし、引き続きディフェンスがオフェンスを上回る重たい展開となった。ともにシュートタッチが上がらない中、三河は9本ものフリースローを獲得するも3本しか決められず、岸本隆一にディープスリーを浴びて13-14と1点ビハインドで第1クォーターを終えた。

その後も互いにシュートが入らない我慢の展開が続く。ファウルトラブルのクーリーはファウルに気を付けながらも本領を発揮し、3本のオフェンスリバウンドを含む6得点を挙げ、セカンドチャンスポイントをチームにもたらした。対する三河も、ガードナーが内外からスコアし、このクォーターだけで11得点の荒稼ぎ。26-26と全くの互角で前半を終えた。

後半の立ち上がり、琉球はコー・フリッピンがこの試合2本目となるスティールからのワンマン速攻を含む、6連続得点で突き放しにかかる。それでも、三河もシェーファー・アヴィ幸樹の3ポイントシュート成功で踏み止まり、さらにシェーファーがクーリーから個人3つ目のファウルを誘発し、ユトフの連続得点で逆転と一進一退の攻防が続いた。

このまま拮抗した展開が最後まで続くかと思われたが、第3クォーター終盤に3ポイントシュートのブザービーターを含む7連続得点を挙げたガードナーが違いを生みだしたことで、三河が一気に抜け出した。誰もがシュートタッチに苦しむ中、ガードナーは唯一好調を維持し、この試合で17本中12本のフィールドゴールを成功(70.6%)させ、ゲームハイの28得点を挙げた。

第4クォーター序盤、ガードナーは自らフィニッシュするだけでなく、ユトフの3ポイントシュートをアシストするなど、攻撃の起点となった。これでリズムに乗った三河は長野誠史の3ポイントシュートも飛び出し、開始4分半で60-46と一気に突き放した。

どうにか点差を縮めたい琉球だったが、三河のゾーンディフェンスに苦しむとともに、最後までシュートタッチが上がらず、3ポイントシュートが25本中3本の成功(12.0%)と低調に終わる。さらにクーリーがガードナーにバスケット・カウントを奪われ、直後にリバウンド争いから個人4つ目のファウルをコールされてベンチに下がらざるを得なくなるなど、反撃のきっかけをつかめなかった。

こうして最後までゾーンディフェンスが機能し、好調を維持したガードナーの活躍もあり、第4クォーターを22-8と圧倒した三河が69-52で勝利した。

三河の鈴木貴美一ヘッドコーチが「昨日のように自滅はしたくなかった。ディフェンスとリバウンドを共通認識で頑張ってくれたのが良かった」と総括したように、ターンオーバーからの失点を第1戦の24から6に修正できたことが勝利に繋がった。また、クーリーに10本のオフェンスリバウンドを奪われたが、終始リバウンドへの意識は高く、簡単にセカンドチャンスポイントを与えなかったことも勝因となり、琉球の開幕からの連勝を止めた。