ディアンドレ・エイトン

指揮官ウィリアムズは「恐らく真実ではない」

『ESPN』は、サンズがディアンドレ・エイトンに対してマックス契約を提示するつもりがなく、交渉が難航していると報じた。サンズとしては、シーズン開幕を前にした大事な時期に、コート外のトラブルでチームの結束が崩れたり、集中しづらくなる状況を避けたいのは当然だ。ヘッドコーチのモンティ・ウィリアムズは、「私も知らなかったことだし、ウチはこういうことに慣れていないから、どうコメントしていいものか」と語る。「我々のチームでは内部情報が外に漏れることはまずない。私やGM、オーナーが何も言っていないのに報道されることは、恐らく真実ではない」

そして、「私だったらマックス契約を提示するよ。サラリーキャップには反対だし、みんなが満足する給料を払って全員をハッピーにする。クラブは破産するかもしれないがね」というジョークで周囲を笑わせた。

2018年ドラフト組からはルカ・ドンチッチにトレイ・ヤング、シェイ・ギルジャス・アレクサンダー、マイケル・ポーターJr.がマックス契約を勝ち取っている。交渉が今も続いているということは、マックス契約が提示されてはいないということだ。エイトンはドラフト1位指名選手であり、昨シーズンにはNBAファイナル進出と同期の誰よりも勝ち進んでいる。マックス契約以外は受け入れがたいのだろう。

それでも、サンズの司令塔のクリス・ポールも落ち着いたものだ。「こういうビジネスだからね。契約はクラブ関係者にエージェント、選手本人と多くの関係者の話し合いで決まるものだ。ウチには(同じく2018年ドラフト組で契約延長交渉の時期にある)ミケル・ブリッジズや、他の選手もいる。慌てる必要はないよ。ただ、この状況が自然に解決して、僕たちがプレーに集中できるように早くなってほしい」

実際のところ、エイトンの最初の2シーズンはチームが勝てず、ドンチッチやヤングをなぜ指名しなかったのかとサンズは批判された。3年目にしてようやくドラフト1位の実力を発揮したが、マックス契約を結ぶのはコンスタントに活躍できるのかを確認してからだとサンズ首脳陣は考えているのかもしれない。しかし、走れて跳べるビッグマンとしてエイトンは替えの利かない選手であり、流出させるのが惜しいタレントであることは間違いない。