勝負どころで守備を引き締め、ビッグラインナップで勝利を呼び込む
6年目のBリーグが、沖縄アリーナでの琉球ゴールデンキングスvsアルバルク東京で開幕した。
A東京はアレックス・カークの3ポイントシュートとミドルジャンパーで先手を取ると、オープンになれば迷わず打っていく距離のある2点シュートを高確率で決めていった。琉球は逆にリングにアタックする姿勢を打ち出し、インサイドで得点を重ねていく。さらにジャック・クーリーを中心に得意のオフェンスリバウンドで分厚い攻めを仕掛けた。
琉球の出来は悪くなかったが、難しいミドルジャンパーを決め続けるA東京を相手に点差を詰められない。さらに第1クォーター終盤にはクーリーが個人2つ目のファウルをコールされてファウルトラブルに陥った。インサイドの強さを支えるクーリーが第2クォーターで2分しかプレーできなくなったのでは苦戦は免れない。岸本隆一が得点を繋ぐものの点差を広げられ、24-36で前半を終えた。
第3クォーター序盤にはクーリーとドウェイン・エバンスが揃ったことで琉球の得点が伸び始めたが、A東京はそこでカークの連続ミドルジャンパー成功、さらには新加入の安藤周人にも3ポイントシュートでの初得点が飛び出して逆に突き放す。琉球のゾーンディフェンスにもすぐに対応、チームで小酒部泰暉のコーナースリーに繋いで攻略した。A東京はセバスチャン・サイズとライアン・ロシターが激しいディフェンスを見せ、それで負担の少なくて済むカークが田中大貴との連携を生かして得点を重ねていった。
それでも琉球は第4クォーター開始からオフィシャルタイムアウトまでの5分間を無失点で乗り切り、アレン・ダーラムと小寺ハミルトンゲイリー、エバンスを同時期用するビッグラインナップを敷き、スモールフォワードでエバンスを使う強みを生かした10-0のランで一気に逆転する。
A東京は田中とカークを戻すが、それでも得点は動かない。小酒部が3ポイントシュートを試みたところでファウルを受け、フリースローでようやく第4クォーター最初の得点を奪ったが、それまでに6分半を要した。残り3分半で59-57と琉球がリード。琉球はクーリーのオフェンスリバウンドからのキャッチ&シュートで抜け出すが、A東京も小島元基の3ポイントシュートで肉薄する。
残り1分、並里成がクーリーのスクリーンを受けてアタックし、ディフェンスを引き付けてクーリーのイージーシュートをアシスト。このビッグプレーで63-60とリードを広げる。その後はサイズに2点シュートを決められたものの、最後は田中とのピック&ロールで攻めるカークのアタックを防ぎきって試合終了。琉球が63-62で死闘を制した。