デイビオン・ミッチェル

「もっとやらないといけないと思うことがたくさんあるんだ」

NBAは今週から各チームがトレーニングキャンプをスタートさせる。オフを経て選手がチームに合流し、来月の開幕に向けてケミストリーを構築させる大事な時期だ。

今年のドラフトで指名された将来有望な選手たちは、NBAレベルに適応するため努力を続けている。そのためには日々の練習が重要だが、キングスのデイビオン・ミッチェルの場合、度が過ぎているのかもしれない。

今年のドラフト全体9位で指名されたミッチェルは、サマーリーグでネッツのキャメロン・トーマスとMVPを分け合うなど、評判通りの活躍を見せた。即ローレーション入りが間違いないと言われている逸材のミッチェルは、プロで1年先輩のタイリース・ハリバートンが「本当に練習する選手で、彼を見ているとやる気になる」とコメントするほどの練習の虫のようだ。

ベイラー大学出身のミッチェルは、大学最後のシーズンで30試合にしか出場できなかった。NBAはレギュラーシーズンだけで82試合という長丁場で、1年目から適応するのは簡単ではない。だからなのだろうが、ミッチェルは人一倍の努力を自らに課している。だが、オーバーワークでケガをしてしまっては意味がない。『USA Today』によれば、ミッチェルはチームから練習時間を制限するよう言われたという。

「チームからは『練習場から出て、家に帰って休め。シーズンは82試合もあるんだぞ』と言われてしまった。ここまで長いシーズンは初めてのことだから、チームも僕のために色々と助言してくれる。でも、もっと練習しないといけないところがたくさんあるんだ。でも、仕方がないね。追い出されてしまったよ」

16年ぶりのプレーオフ進出を目指すキングスは、ディアロン・フォックス、ハリバートンら若い選手の多いチームで、ミッチェルも数年の内に球団を代表するフランチャイズプレーヤーになれる可能性を秘めている。初めてのNBAのシーズンでどれだけ活躍できるかは分からないが、キャンプ前にチームから練習のペースを落とすように言われるとは、なんとも頼もしいルーキーだ。