ウォリアーズ王朝の復活は近い?
2015年から2019年まで5年連続でNBAファイナルへ進出し王朝を築いたウォリアーズだったが、翌シーズンはステフィン・カリーとクレイ・トンプソンがともにケガで欠場し、15勝50敗でリーグ最下位に終わった。昨シーズンはカリーがMVP級の活躍を見せたが、プレーイン・トーナメント進出が精一杯で、様々な要因はあるにせよトンプソン不在の影響は大きかった。
約2カ月前、ウォリアーズGMのボブ・マイヤーズは「12月になる可能性が高いと思う」とトンプソンの復帰時期について語り、トンプソンも「何本かジャンパーを打てたし、大きな進展があった」とリハビリが順調であることを報告していた。
トンプソンが復帰し、再び『スプラッシュ・ブラザーズ』を結成すれば、ウォリアーズがかつての姿を取り戻せる可能性は高い。だが、NBAの試合から2シーズンも離れているトンプソンが、以前のように質の高い2ウェイプレーヤーとして、攻守に活躍できるかどうかは神のみぞ知るところだ。
そんな中、トンプソンはInstagramライブを配信し、「今シーズンは良いプレーをする」と完全復活を約束した。「神の恵みのおかげで、僕はプレーできる。ケガは歓迎できるものじゃないけど、スポーツの一部だ。何ができるか、それは本気で前に進み続けることだけ。僕は絶対にバウンスバックする。約束するよ」
ウォリアーズの仕組みを誰よりも理解しているドレイモンド・グリーンが健在で、2015年のファイナルMVPに選出されたアンドレ・イグダーラも戻ってきた。また、ドラフト全体2位で獲得したジェームズ・ワイズマンは平均11.5得点、5.8リバウンド、0.9ブロックとまずまずの結果を残し、指揮官のスティーブ・カーは「今年のチームはメンターやベテランが良い形で若手と混ざり合うチームになる」と手応えを感じている。
一つ懸念材料があるとすれば、アンドリュー・ウィギンスの行動だろう。カリーに次ぐ平均18.6得点を記録し、チームにフィットしたウィギンスだが、彼は昨シーズンに新型コロナウイルスのワクチン接種を受けておらず、今後も強制されない限りは受けるつもりはないと記者に語っていた。ウォリアーズが本拠地を置くカリフォルニア州サンフランシスコは、ワクチン接種をしないとホームでの練習や試合に参加できないため、ウィギンスが拒否し続ければホームゲームは彼抜きで戦わなければならない。
トンプソンが以前のプレーを取り戻し、ウィギンスも素直にワクチン接種を受け入れれば、ウォリアーズ王朝の復活は近い。