動きだけでなく判断もスピードを求めて「日本のパフォーマンスを最大化」
東京オリンピックで銀メダルを獲得したバスケットボール女子日本代表は、9月27日からアンマン(ヨルダン)で行われるアジアカップに向けて早くも活動を再開させている。髙田真希や町田瑠唯がメンバーから外れたが、若手は赤穂ひまわりや林咲希といった主力組もオリンピックに引き続き参加。トム・ホーバスの下でアシスタントコーチを長く務める恩塚亨が指揮を執る。
8月24日から強化合宿を行っており、昨日はトヨタ自動車アンテロープスとの練習試合に95-77で勝利している。今日はWリーグのチームが集まるオータムカップで、シャンソン化粧品Vマジックと対戦した。
宮崎早織、赤穂ひまわり、林咲希、オコエ桃仁花のオリンピック組に加え、3×3でオリンピックに参加した馬瓜ステファニーを加えた5人が先発。シャンソン化粧品と競ったゲームを演じたが、終盤に東藤なな子に赤穂とオリンピック組がきっちり得点を奪い、75-70と勝ちきった。
こちらも3×3日本代表の山本麻衣がベンチスタートながら22分の出場で18得点6アシストと活躍。馬瓜とオコエはそれぞれ13得点を挙げ、オリンピックでプレーした選手たちの、疲れを感じさせないパフォーマンスが目立った。
今後はメンバーを絞り込みながら、アジアカップに向けてチームの仕上げに入る。試合後、恩塚ヘッドコーチは会見に応じ、「日本の強さはスピード。ただ移動するスピードではなくアジリティに強さを求めたい。動きの反応速度だけではなくメンタルの俊敏性も、また個人だけでなくチームもです。瞬時に反応できる、それが5人シンクロしてできるようになれば、日本のパフォーマンスが最大化される」と、選手に高いレベルを要求していることを明かす。そのために「コーチがすべてを指示するのではなく原則化しますが、原則はあくまで原則で、より良い回答があれば原則から外れてもいい。それができれば判断も早くなります」とスピードを求める。
アジアでの戦いはレベルが上がっているが、その中で日本は4連覇中と結果を出している。「4連覇のチームからバトンを受け取った」と心境を語る恩塚の下、東京オリンピックに負けない良いパフォーマンスを日本代表が見せることに期待したい。