車いすバスケ男子日本代表

香西、藤本のダブルエースが貫禄のパフォーマンス

東京パラリンピック、車いすバスケ男子日本代表は予選最終戦でトルコと対戦した。

立ち上がり、日本は開始5分で4つのターンオーバーを犯すなど、パスミスが目立ち得点が伸び悩んだ。ディフェンスで我慢したいところだったが、コミュニケーションミスからイージーシュートを許すなど、開始5分で2-10と先行されてしまう。

しかし、交代で入った赤石竜我が最初のミドルシュートを成功させ、同じく途中出場の香西宏昭がいきなり3ポイントシュートを沈めるなど、ベンチメンバーの活躍で悪い流れを断ち切った。その後、第2クォーター最初のオフェンスで再び香西が3ポイントシュートを沈めて同点に追いつくと、その後は一進一退の攻防が終盤まで続いた。

日本は得点を決めた後にオールコートプレスを仕掛けてターンオーバーを誘うが、前がかりになったところをロングパスで繋がれて、速攻での得点を許してしまう。インサイドアタックを止められず劣勢に陥ったとしても、日本は強気な姿勢を崩さず、トランジションや藤本怜央のミドルシュートで接戦に持ち込んだ。

45-44とわずかに日本がリードして迎えた最終クォーター序盤に試合が動き始める。ここまで、オールコートでプレッシャーを与えても、パスを繋がれていたシーンが目立ったが、ギアを上げたことでトルコのパスミスを連続で誘発した。特に鳥海連志のプレッシャーは強く、連続でポゼッションを奪い、日本に流れを引き寄せた。

それでも、トルコは高さのある選手を起用し、インサイドアタックですぐに反撃。点の取り合いが続き1、2ポゼッション差で推移したが、残り2分31秒に鳥海のスキップパスから香西の速攻が決まり、日本はこの試合最大となる8点のリードを奪った。

その後も香西がフェイダウェイシュートを沈めるなど、終盤に勝負強さを発揮し、リードを2桁に乗せた。接戦から抜け出し、時計を上手く進めた日本が67-55で勝利した。

香西がゲームハイの22得点、藤本が19得点とダブルエースが結果を残した。また、トルコのエースであるエズギュル・ギュルブラクを徹底マークし、フラストレーションを溜めさせた結果、9得点に抑えたディフェンスが勝利に繋がった。

日本は4勝1敗で予選を終えてグループAを2位で通過し、準々決勝へ駒を進めた。