連動したアメリカのインサイドアタックを止められない
バスケットボール女子日本代表が東京オリンピック決勝戦で女王アメリカと対戦した。
日本の先発は町田瑠唯、林咲希、赤穂ひまわり、宮澤夕貴、髙田真希の5人。3ポイントシュート、ペイントからの合わせを警戒され得点が伸び悩む日本。さらに第1クォーターだけで5ブロックを受けるなど、アメリカの高さと腕の長さに苦労した。
ディフェンスでもインサイドを強調され、高さの不利を突かれる。日本が体現したいトランジションも許し、開始5分で5-14と先行されたところで日本はタイムアウトを要請した。2桁のビハインドを背負い、流れが悪い日本は髙田以外の4人を交代させる。すると、本橋菜子が連続で3ポイントシュートを成功させて、14-23と食らいついた。
第2クォーターに入っても、高さと技術を兼ね備えるアメリカのインサイドアタックを止められない。単にポストに入れるのではなく連動したパス回しからペイントにボールを放り込まれ、ダブルチームをかいくぐられ、インサイドの失点が増えていく。本橋、三好南穂が3ポイントシュートを沈めて6点差まで迫ったが、その後0-8のランを食らい再びビハインドは2桁に。それでも、町田と髙田のホットラインも出て、赤穂の3ポイントシュートで第2クォーターで締めた。オフェンスリバウンドは6-1と上回ったが、その結果戻りが遅れて速攻での得点で0-8となり、ブロックショットでも0-8と圧倒的な差がついたが、39-50と耐えて前半を終えた。
後半開始早々、トラップディフェンスを成功させると町田のドライブが決まる。さらに、相手のスイッチディフェンスに対し、髙田がミスマッチの状況から得点してオフェンスでリズムをつかんだ。それでも、インサイドの失点が止まらずにビハインドは広がっていく。トリプルチームにいってもバスケット・カウントを許し、オフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントを決められる。残り2分33秒、オコエ桃仁花の3ポイントシュートがブロックされてそのまま速攻を許し、49-70とビハインドは20を超えた。
その後、日本はオフェンスリバウンドに全員で飛び込み、オールコートディフェンスも交えて、最後まで勝利を目指した。それでも、205cmのブリトニー・グリナーに30得点、193cmのアジャ・ウィルソンに19得点を許すなど、最後までインサイドの失点を止められず、最終スコア75-90で敗れた。
それでも、日本は史上初の銀メダルを獲得。オリンピック7連覇を達成したアメリカの壁は高かったが、『小さくても勝てる』ことを証明した東京オリンピックとなった。