男子日本代表

粘りを見せるも、課題のリバウンド問題を解決できずに失速

バスケットボール男子日本代表がグループリーグ2戦目、スロベニアと対戦した。

スロベニアはルカ・ドンチッチが中心のチーム。最もディフェンス力のある渡邊雄太がマークにつくも、フィジカルで押し込まれイージーシュートを許してしまう。巧みなファウルドロー技術を持つドンチッチはスクリーンでマークを外し、次々とファウルを誘発。さすがのゲームメークも見せ、第1クォーターだけで13得点3アシストを記録した。

日本は八村塁を中心にオフェンスを組み立て、八村が3ポイントシュート、ミドルシュートを沈めていく。田中大貴の連続3ポイントシュートも決まり、馬場雄大の速攻も飛び出す。それでも、スロベニアのディフェンスを崩せず、タフショットが目立つようになり、八村の個人技で繋ぐことで精いっぱいだった。

23-29で迎えた第2クォーター、富樫勇樹がスピードを生かしたスティール、フローターを沈める。比江島慎もドンチッチからファウルを誘発し、ステップバックの3ポイントシュートにミドルシュートも沈めてベンチメンバーが『らしさ』を見せた。それでも、統率されたスロベニアオフェンスを止められず、2桁前後のビハインドを背負い時間が進む。

日本としてはドンチッチを休ませている時間帯に点差を詰めたいところだったが、八村を休ませている時間帯に高さ負けしてしまった。粘り強いディフェンスでファーストシュートを落とさせるも、オフェンスリバウンドを連続で奪われ、セカンドチャンスポイントを許してしまう。八村が前半だけで17得点を挙げたが、41-53で前半を折り返した。

調子の良い八村が連続得点を挙げ、渡邊も速攻からダンクを決めるが、再びセカンドチャンスポイントを許すなど点差が縮まらない。さらにギャビン・エドワーズが肩を痛め、その後コートに戻れないアクシデントに見舞まれ、ビハインドは20の大台に。

それでも、ドンチッチから個人3つ目のファウルを誘発しベンチへと追いやると、粘り強いディフェンスから速攻に転じる日本が目指すバスケが出始める。渡邊がトランジションから連続で3ポイントシュートを沈め、さらに比江島が攻守に奮起したことで16点差にまで戻して最終クォーターを迎えた。

日本は渡邊のアリウープが決まり最高のスタートを切ったが、直後スロベニアはドンチッチを戻し、そのドンチッチにステップバック3ポイントシュートを決められ、流れを断ち切られた。

八村の個人技でどうにか得点するも単発となり、ターンオーバーからのアリウープやディフェンスを崩されての3ポイントシュートを決められ失点が止まらない。残り5分20秒、ドンチッチにディープスリーを決められ73-94。その後、集中力が切れた日本は次々と3ポイントシュートを決められ81-116で敗れた。

八村がゲームハイの34得点を挙げ、渡邊が17得点と続いたが、オフェンスリバウンドを17本許し、セカンドチャンスポイントの差が明暗を分けた。ドンチッチは25分46秒の出場で25得点7リバウンド7アシストを記録。さらに2スティール、2ブロックと世界最高峰のプレーヤーを止めることができなかった。