長岡萌映子

後半立ち上がり、そしてクラッチタイムに長岡が勝負強さを発揮

女子日本代表がオリンピックの初戦でフランス代表と激突した。

立ち上がりは速い攻めを警戒してハリーバックを徹底するフランスのディフェンスを崩せず。早々に選手を入れ替えて流れを変えようとする中で、林咲希が3ポイントシュートに合わせのアシスト、宮崎早織がドライブでフリースローを獲得するも単発。9-17とフランスに先行された。

ここで流れを変えたのは馬瓜エブリンで、強引なアタックから連続得点を奪って13-17と追い上げると、第2クォーター早々に本橋菜子とエブリンの3ポイントシュートで19-18と逆転に成功する。

相手が3ポイントシュートを警戒する中で東藤なな子が果敢なドライブを仕掛けて点を取り、フランスに中を意識させると三好南穂がディープスリーを沈め、続いて町田瑠唯が大きな相手選手の間を割って抜き抜けるドライブからレイアップに持ち込む。宮澤夕貴もワイドオープンのチャンスを決め、フランスの3ポイントシュートに当たりが来る中でも離されず、34-36で前半を終えた。

そして後半、日本はロケットスタートを見せる。長岡萌映子が1人で5連続得点、迷いの生まれたフランス守備陣を町田がドライブで切り裂き、この間にディフェンスも完璧なローテーションでタフショットを打たせて7-0のラン。相手がタイムアウトを取った後も、ファストブレイクから林がフリースローで得点。日本の好守が噛み合った。赤穂ひまわりのドライブ、町田の3ポイントシュートと良い攻めが続くも、チームオフェンスが機能しなくなったフランスは長身選手のアンドリーヌ・グルダの個人技で得点を繋いで粘りを見せる。

女子日本代表

1ポゼッション差の攻防が続く中で、チーム一丸の好守が噛み合う

52-49と3点リードで迎えた最終クォーターも均衡が続く。長岡が3ポイントシュートを沈め、続いてゴール下から反対サイドにパスを出して林の3ポイントシュートをアシストとハイライトプレーを連発するも、フランスはグルダのターンアラウンドジャンパーが落ちず、1ポゼッション差の攻防が続く。

残り1分15秒、髙田がドライブからバスケット・カウントの3点プレーをもぎ取り69-68と逆転に成功。この後にフランスの反撃をチーム一丸でしのぎ、宮崎の高速ドライブからキックアウト、長岡の3ポイントシュートへと繋いだ。ファウルゲームで林が2本のフリースローを確実に決め、最後の時間も守り切って74-70で接戦をモノにした。

林は立ち上がりから締めまでコンスタントに得点を重ねて12得点を記録。長岡が11得点、髙田が10得点とインサイドの2人が後半に勝負強さを発揮した。グルダはイージーシュートがほとんどなかったにもかかわらず、14本中9本のシュートを決めて髙田とのマッチアップに完勝したが、ここにこだわりすぎて攻めがインサイドに偏り、3ポイントシュートを効果的に決める日本の爆発力が上回る結果となった。また日本は小さなチームだがリバウンドとセカンドチャンスポイントで互角に渡り合ったことも大きな勝因となった。