八村塁

「第3クォーター、第4クォーターは良い感じで戦えていた」

2年前のワールドカップで優勝した強豪国のスペインに77-88と敗れたものの、日本代表の善戦は目立った。全員がオリンピックでのデビュー戦という中で、八村塁は20得点、渡邊雄太は19得点と結果を出している。

八村塁はリッキー・ルビオと並ぶゲームハイの20得点を挙げた。2ポイントシュートを10本、3ポイントシュートを11本放って、それぞれ4本を決めている。試合後の八村は「コーチからは相手のディフェンスがすごく僕に来ている、シュートを落としても気にするなということだった。チームからもどんどん打て打てと言われた」と明かす。

「僕としてもオフェンスをもうちょっとしっかりやらなきゃいけない」と語るように、38.1%のフィールドゴール成功率はもう少し上げたかった。それでも、彼にまず求められるのはオフェンスの中心として積極的に点を取りに行くことで、両チームで最多となる21本のシュートを放った姿勢は評価できる。エースとして、確率がどうあれ責任を持って打つことはできた。次は確率を上げることと、この試合では0本に終わったフリースローを多く獲得すべく、積極的にドライブで仕掛けることが求められる。

八村は「スペインはすごく経験があるチームなので、そういうところで経験の差が出ていた」と敗因を語る。彼によれば自国開催の緊張感というよりも、世界の強豪チームと戦い慣れていないことでの戸惑いが立ち上がりに出たそうで、「第3クォーター、第4クォーターは良い感じで戦えていた。そういうところを最初からやらなければいけない」と次への課題を挙げる。

次戦は29日(木)、ルカ・ドンチッチを擁するスロベニアとの対戦。アルゼンチンとの初戦で48得点の衝撃的なオリンピックデビューを果たしたドンチッチを「彼はスーパースター」と八村は表現する。「そういう中で僕らもしっかりとチームとしてフィルムを見て、チームでしっかりディフェンスをしないといけない」

ドンチッチはガードだが、アルゼンチン戦のパフォーマンスを見る限り、よほどフィジカルの強い選手でなければ止められず、ドライブに対してはビッグマンの八村が対応するケースも多くなりそうだ。NBAでもトップクラスのタレントであるドンチッチと八村がどんなマッチアップを繰り広げるのか、個と個の対決も非常に楽しみな第2戦となる。