マーベリックス

選手育成に力を入れたいキッド「そのために私たちはここにいる」

マーベリックスは長年指揮を執ったリック・カーライルを解任し、新ヘッドコーチにクラブに唯一の優勝をもたらしたジェイソン・キッドを招聘した。

マブスはマイケル・フィンリーが球団副社長を務め、レジェンドのダーク・ノビツキーがスペシャルアドバイザーとしてチームに復帰するなど、2011年に優勝を経験したメンバーでチームの改革を進めている。そして、『mavs.com』によれば、当時の優勝メンバーをクラブに加える動きは今後も加速しそうだと報じている。

キッドはタイソン・チャンドラー、JJ・バレア、ジェイソン・テリーの3人にアシスタントコーチや育成コーチ、あるいはスカウトとしての就任を打診しているという。この3人は2011年にNBAタイトルを獲得した当時のチームメートだ。

バレアは2011年ファイナルの途中に先発起用され、逆転優勝をもたらすきっかけを作ったポイントガードで、現在はスペインでプレーしている。チャンドラーはリムプロテクターとして活躍し、特にディフェンス面での貢献が光ったセンターだ。キッドはすでにバレアとコンタクトを取り、現実的なプランを作成しているという。

「JJとは話し合って、今シーズン中に実現できるかどうかを検討している。彼らが本当にコーチになりたいかどうかを確認するために、サマーリーグやトレーニングキャンプに招待している。たくさんの仕事があり、長い時間を費やすコーチは簡単な仕事ではない。この夏のサマーリーグで彼らが本当にコーチをやりたいかどうかを見極めるプログラムを作りたいと思っている」

また、『JET』の愛称で知られるテリーは、キッドがネッツとバックスでヘッドコーチをしていた時に選手としてプレーしていた経験を持つ。テリーは母校のアリゾナ大のアシスタントコーチとして最初のシーズンを終えたばかりのため、キッドは「序列のようなものがあるかもしれないし、彼にはそのプロセスを経ようと言った」と、強引に話を進めることはしなかったという。

キッドはMVPを受賞するまでに成長したバックスのヤニス・アデトクンボをガードにコンバートさせたことで知られており、アシスタントコーチや他のスタッフにも選手育成に力を注いでほしいと考えている。そして、ルーキーのジョシュ・グリーンの名前を挙げ、チームを正しい方向に向かわせたいと語った。

「すべての鍵やテストの答えを与えたわけではないかもしれないが、私は彼ら(アデトクンボとクリス・ミドルトン)の成長を手助けした。少しの努力と楽しみがあれば、ジョシュ・グリーンを次のレベルに引き上げることができると思っているし、そのために私たちはここにいる」

昨シーズンにアシスタントコーチをしていたマイク・ウェイナーとジェニー・ブーチェクの2人は、ペイサーズのヘッドコーチに就任したカーライルの下で再び働くことになり、ジャマール・モーズリーはマジックのヘッドコーチとなった。優秀な人材の多くが去ったが、キッドが望むスタッフを集めることができれば、クラブ2度目の優勝を果たす日もそう遠くないはずだ。