ジェイソン・テイタム

「コービーを失ってから初めてのオリンピックなんだから、重みが違う」

チームUSAの背番号10と言えば、コービー・ブライアントの背番号だった。

レイカーズでは24番と8番を着用していたコービーだが、2008年の北京オリンピック、そして2012年のロンドンオリンピックでチームUSAが金メダルを獲得した際には10番を着用していた。

セルティックスのジェイソン・テイタムは、そのチームUSAの10番をつけて東京オリンピックに挑む。テイタムが初めてナショナルチームに参加したのは2013年で、彼が15歳の時だ。その時にもらったジャージーの番号は10番だった。テイタムは言う。「初めてのナショナルチームで、10番を付けたいと願っていたことを覚えているよ。みんなが知っているように、コービーは僕のあこがれの選手だった。15歳の時に大好きな選手の背番号をつけることができて、彼と何か繋がりがあるように感じることができたんだ」

テイタムは2019年のワールドカップでもチームUSAの10番をつけてプレーしたが、「コービーを失ってから初めてのオリンピックなんだから、重みが違うよ。軽く考えてはいけない。このジャージーを着られるのは非常に名誉なこと。誇りを持って着るよ」と心境を語ると、コービーとの思い出話も明かした。

「試合の後だったと思うけど、コービーが『多くの人は君がやっていることを理解してくれない』と言ったんだ。彼は『本当に偉大になりたい、特別な存在になりたいと思っている人は、どんなことでもやるという精神を持っている』と言っていた。つまり、偉大になるためにどれだけのことを犠牲にできるか、ということなんだ」

チームUSAのメンバーとして、ともに戦うヒートのバム・アデバヨは「僕はJT(テイタム)が12歳の頃から知っているけど、今の彼は得ているすべてのものに値するし、これからももっと多くのものを得ると思う」とテイタムについて語った。「彼がその番号をつけるようになったことは、僕もうれしいよ。この10番を身につけた時、彼はマンバ・メンタリティを発揮してくれるはずさ」

あこがれのコービーの背番号を身につけたテイタムが、東京オリンピックでチームUSAを大会4連覇に導くことができるか楽しみだ。