ジョー・ハリス

「ジョーが誰よりも気を落としている」

優勝候補のネッツは、東カンファレンスセミファイナルでバックスに敗れ、シーズンを終えた。

ケビン・デュラント、ジェームズ・ハーデン、カイリー・アービングの『ビッグ3』を擁し、他チームでならエース級で活躍できる経験豊富なベテランもセカンドユニットでの起用を受け入れたスーパーチームとして注目されたが、主力のケガに苦しめられ、目標だった優勝には手が届かなかった。

バックスとのシリーズで特に批判の対象になってしまったのは、シューターのジョー・ハリスだった。昨秋にネッツと延長契約を結んだハリスは、得意のアウトサイドシュートでデュラントらをサポートすることが期待されたものの、プレーオフ、特にバックスとのシリーズでは大スランプに陥り、3ポイントシュート成功率は31.2%にまで落ち込んだ。

契約は2023-24シーズンまで残っているとはいえ、ハリスも放出候補になりかねない。そんな印象をプレーオフでのパフォーマンスで与えてしまったが、GMのショーン・マークスは「100%彼をサポートする」と、現地21日の会見で語った。「直近の出来事だけで判断しないよう、慎重にならないといけない」と話したマークスは、こう続けた。

「彼は球団にとって大事な存在で、これから前に進むために必要な存在だ。彼がどれだけ成長し、どれだけのことを犠牲にし、どれだけの労力を費やしてきたかを考えないといけない。コート内外での彼の人間性を評価しないといけない」

「私も落胆しているが、ジョーが誰よりも気を落としている。とても辛い思いをしているだろう。それでも彼なら、またいつものジョーのようにシュートを決めてくれる」

NBAでのトレードは日常茶飯事で、オフシーズンの情勢次第ではハリスもトレード要員になる可能性は否定できない。マークスは、ハリスをトレードする可能性に関する質問には「その件にはノーコメント」と答えながらも、「彼の決断、あるいは私の決断になるのかもしれないが、それまでジョーはブルックリン・ネッツの一員だ」と言及した。

その上で「我々は100%彼をサポートするためにいる。ジョーなら立ち直り、再びエリートシューターとして復活する」と、ハリスを擁護する姿勢を最後まで崩さなかった。