「3ポイントシュートだと思ったけど、僕の足が大きすぎた」
ネッツはホームでバックスとの東カンファレンスセミファイナル第7戦に挑んだが、オーバータイムの末に111-115で敗れた。
カイリー・アービングが負傷欠場し、ケガ明けのジェームズ・ハーデンも100%にはほど遠い強行出場を続ける中、ケビン・デュラントが休みなく53分プレーし、最も厳しいマークを受けながらも48得点を奪ってチームを引っ張り続けた。第4クォーター終盤にはデュラントの同点シュートで延長戦に持ち込んだものの、オーバータイムを戦い抜く体力はネッツに残っていなかった。
試合後の会見でデュラントは「負けるなんて考えていなかった」と淡々と語った。
もしアービングとハーデンが万全で『ビッグ3』が本来の力を発揮できていれば、結果は変わっていただろうか、との質問にデュラントは「2人はチームのことを考えてくれていた。カイリーはひどく足首を痛めたのに、『次いつ試合に出られるかだけ考えている』と言っていたし、ジェームズだって片足でプレーしているような状態なのに、第5戦で46分、前の試合では40分、今日だってプレータイムは50分を超えている。この数字だけでもリスペクトするのに値する。2人がいなくて難しい部分はあったけど、ウチが勝つチャンスはあった」と語った。
返す返すも悔やまれるのは第4クォーター終盤の同点シュートだ。土壇場で逆転3ポイントシュートが決まったかに思われたが、映像を確認した上でデュラントの足がラインを踏んでいたとして2点とジャッジされた。このシュートがキャリアでも印象的なシュートかという質問に、彼は「印象に残るシュートには含まれない」と即答している。
「3ポイントシュートだと思ったけど、僕の足が大きすぎて、それでラインを踏んでしまっていた。確かに良いシュートではあったよ。でも、過去にはもっと良いシュートを決めているから」
優勝候補として注目されていただけに、この敗退によるショックは大きい。『ビッグ3』は結果的にはケガで機能せず、チームも期待されていただけの結果を残せなかった。ただ、敗れたとはいえコート上で最も活躍し、ファンを魅了したのはデュラントだ。アキレス腱断裂からの復帰となるシーズンで、その影響を感じさせないどころか、それ以上のパフォーマンスを見せた。
それでもデュラントは「バックスが素晴らしいプレーをしていた。称えられるのは彼らで、取り上げられるのもバックスであるべき」と、相手に賛辞を送った。
来シーズンに向けてデュラントはこう語る。「チームとして、どうすればレベルアップできるかを考えたい。これから何日か休んで、それから考えるようになると思う。この負けは辛い。だけど次のシーズンまで数カ月ある。ずっと考えることはないし、来シーズンのプレーオフまで1年あるんだ。切り替えないといけない。選手個々が成長して、来シーズンに臨むだけさ」