ニコラ・ヨキッチ

「やるべきではなかったと思う。チームに申し訳ない」

優勝候補の一角と見られていたナゲッツは、サンズとの西カンファレンスファイナルで1勝も挙げられず、4連敗でシリーズ敗退が決まった。

2020-21シーズンのMVPに輝いたニコラ・ヨキッチは、第4戦の第3クォーター残り3分52秒、サンズのキャメロン・ペインからボールを奪おうとハードなファウルを仕掛けた結果、審判からフレイグラントファウル2と判定されてしまい、一発退場に。ヨキッチの退場後もナゲッツは流れを変えられず、118-125で敗れた。

ヨキッチは、試合後の会見で問題のプレーについて「試合のリズムを変えようと思ってやった」と釈明した。「彼(ペイン)の顔を叩いてしまったかどうかは分からない。もし叩いてしまったのなら謝る。すまない」

MVP受賞のシーズンの終わり方としては最悪のスウィープ負けという結果となった。ヨキッチは「もちろん、負けるのは好きじゃない。でも、これが結果なわけで、受け入れて、レベルアップするしかない。今シーズンは素晴らしかった。最後の4試合を除いてね」と現実を受け入れた。

今シーズンは、昨シーズン終了後からのオフ期間も短く、新型コロナウイルス関連の健康安全プロトコルによる制限も多々あった。ヨキッチは「自分たちはバスケットボールをプレーするために高給をもらっているから、そういう部分についていろいろと言うべきではないのだろうけど、これだけ高いレベルでプレーしている自分たちには、ちょっとしたことも影響してしまう」とコメント。そして「ただ、チームはあきらめずに戦い続けた。チームを誇りに思う」とシーズンを総括すると、この日の退場処分に繋がったプレーをチームに謝罪した。

「やるべきではなかったと思う。チームに申し訳ない。でも、起こってしまった結果を変えることはできない」

ヘッドコーチのマイケル・マローンは、試合後の会見でジャマール・マレーが左ひざ前十字靭帯を断裂して離脱するまでは優勝の可能性があると思っていたと語った。『たられば』であっても、マレー不在の影響が大きかったのは間違いない。

今シーズンのナゲッツは、ヨキッチとマレーを軸に、成長著しいマイケル・ポーターJr.らの活躍も目立った。シーズン中にはマジックからアーロン・ゴードンを獲得して優勝に向けた体制を整えたが、カンファレンスセミファイナルを突破できずに今シーズンが終了した。