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イニエスタ「選手としても人物としてもお手本」

スペイン代表歴代最多となる251試合に出場したレジェンド、ファン・カルロス・ナバーロが20年間所属したバルセロナを通して現役引退を発表した。ナバーロはオリンピックでは2008年の北京大会に銀メダル、2012年のロンドン大会で銀メダル、2016年のリオ大会で銅メダルに輝き、2006年に行われたFIBA世界選手権では大黒柱のパウ・ガソルがケガで決勝を欠場するなか、チームトップタイの20得点を挙げてギリシャを破り、スペイン代表を世界一へと導いた。クラブでは2回のユーロリーグ制覇を含む実に35個のチームタイトルと9度のMVPに輝くなど、欧州のバスケットボールを代表する選手だった。

ナバーロは欧州最高のシューターと呼ばれ、美しいシュートフォームから放たれるアウトサイドシュートで数々の栄光を築き上げた。ガソル、ナバーロを中心としたスペイン黄金世代は、世界のバスケットを牽引し、オリンピックではアメリカのドリームチームと名勝負を繰り広げた。

盟友のパウ・ガソルは自身のTwitterで次のようなメッセージを綴っている。「君が成し遂げバスケットに与えたものは言葉では言い表せない。『THANK YOU』と書いても、このスポーツを愛する我々に、特に自分にとってどれほど大切か、感謝しきれない。君とともに成長できた年月は光栄という言葉を上回るものだったし、君が次にやることも特別な偉業になると確信している」

またJリーグのヴィッセル神戸でプレーをするアンドレス・イニエスタも、サッカーとバスケットと競技こそ違え、同じバルセロナの下部組織出身で世界へと羽ばたいた選手であり親交が深い。「選手としても人物としてもお手本! 何年もの間、君がプレーするのを見られたのは本当に素晴らしかった」とナバーロに感謝のメッセージを送っており、プレーだけではなくその人柄を含め多くの人物、バスケットボールファンに愛された。

そのナバーロは現役引退後もテクニカルスタッフとしてバルセロナに残ることになっている。