八村塁

ハック戦術が奏功し、八村が決勝3ポイントシュート

プレーオフファーストラウンド、セブンティシクサーズvsウィザーズの第4戦。3連敗で崖っぷちに追い込まれたウィザーズだったが、八村塁が試合を決定づけるダンクと3ポイントシュートを決めて、122-114で勝利した。

開始4分で4-14といきなり2桁のビハインドを背負ったウィザーズだったが、このシリーズ絶不調のダービス・ベルターンズが3ポイントシュートに速攻と積極的に攻め続けて追撃。さらにシクサーズは大黒柱のジョエル・エンビードが右膝を痛め、その後出場できなくなるアクシデントが発生。

すると、ロビン・ロペスが得意のフックシュートを高確率で沈めて前半だけで14得点を挙げれば、ロペスとダニエル・ギャフォードが2ブロックずつと、インサイドが機能。こうして60-61で前半を終えた。

後半開始3分、前半で15得点を挙げたベルターンズが負傷してしまうが、ウィザーズはチームでこれを乗り越える。エンビードがいないことでインサイドの負担が軽くなり、粘り強いディフェンスが機能。ギャフォードのブロックショットからブラッドリー・ビールが3ポイントシュートを沈めて逆転し、八村もコーナースリーで続いた。

残り5分17秒には、八村のビッグプレーが飛び出す。ビールの速攻のこぼれ球をフォローすると、トバイアス・ハリスの前で左手ダンクをお見舞い。会場を沸かせて自身も奮い立たせるプレーで「どうだ」と言わんばかりに吠えたが、テクニカルファウルをコールされることに。それでも、勢いの止まらないウィザーズはこのクォーターを32-19と圧倒した。

しかし、最終クォーター序盤から、シェイク・ミルトンやフルカン・コルクマズらシクサーズのセカンドユニットの反撃に遭い、約3分半で1-10のランを食らってしまう。そして残り3分15秒、セス・カリーのミドルシュートで同点に追いつかれた。

ここからウィザーズは奇策を仕掛ける。フリースローが苦手なベン・シモンズにボールが渡った瞬間にファウルをするハック戦術を用いた。シモンズは約2分間で8本のフリースロー獲得するも4本しか成功させられず、ウィザーズの作戦は成功した。

2点リードで迎えた残り1分46秒、八村が速攻からダンクを決めてリードを2ポゼッションに広げると、残り46秒にはビールのクリエイトからコーナースリーを成功させた。八村のビッグショットでリードを6点に広げたウィザーズがそのまま逃げ切った。