ヤニス・アデトクンボ

ジミー・バトラーを抑えるも「彼はきっと対応してくる」と警戒

ヒートとのファーストラウンド第1戦に勝利したバックスは、現地24日にホームで行われた第2戦に132-98で完勝した。プレーオフでの球団新記録となる22本の3ポイントシュートを成功させたバックスは、ヒートに一度もリードを奪われることのない余裕の試合運びを見せ、シリーズ戦績を2勝0敗とした。

ヒートは泥臭いプレーを厭わず、闘志を前面に押し出して戦うチームだが、この試合ではティップオフの瞬間からバックスの勢いを受けてしまった。第1クォーターだけで46得点を奪われたのは、ただバックスの選手たちのシュートタッチが良かっただけでなく、ディフェンスの強度、ボールへの執着心で大きく劣ったからだ。

そこから挽回しようと気合いを入れたのだが、その闘志は悪い方向へと向く。ラフプレーが増えて、攻守ともに激しさは増したものの有効なプレーは出ず、第1クォーターで背負った大量ビハインドを詰められない。第3クォーターを終えた時点で78-107と、早々に勝負は決まってしまった。

ヤニス・アデトクンボはフィールドゴール23本中12本成功の31得点、さらに13リバウンド6アシスト3スティールを記録したが、試合後にはスタッツについて「考えないようにしているし、第1戦の後もスタッツシートは見なかった」と答えた。「スタッツはスタッツでしかない。僕たちは、今日の第2戦に集中していた。試合に勝つために23本のシュートが必要なら打つけど、僕が気にするのはチームの勝利だけ。チームを勝たせるために自分が何をすべきかを考えるだけさ」

第3戦は、マイアミに場所を移して行われる。ヒートファンが待ち構える環境での試合について、アデトクンボは「ホームでなすべきことをやって2勝できた。第3戦はフィジカル的にもさらに厳しい試合になるだろうし、守備で相手を抑えないといけない。これまでの試合より大変になるのは間違いないから、準備して臨まないといけない」

アデトクンボは、第1戦からヒートの大黒柱であるジミー・バトラーに本来のプレーをさせていない。バトラーとのマッチアップについて聞かれた彼は「自分の仕事をしているだけ」と、淡々と答えた。

「誰と対峙しても、できる限りハードにやろうとしているだけ。とにかく、彼の前に立ち続けて、可能な限り難しいプレーを強いるんだ。バトラーは素晴らしい選手だし、今までも似たような困難を乗り越えてきた選手。きっと対応してくるだろうから、こちらも準備を整えておかないといけない」

バックスが3連勝でシリーズ突破に王手をかけるのか、それともヒートが一矢報いるのか、現地27日の第3戦を楽しみに待ちたい。