カーメロ・アンソニー

写真=Getty Images

背番号15をチョイスしたホークスのセンス

先日ロケッツと口頭での合意に達したと報じられたカーメロ・アンソニーは、近日中に同チームと正式契約を結ぶと見られている。

カーメロは、1年前にもロケッツへのトレードを希望したが、当時所属したニックスとの間で話が成立せず、サンダーに移籍することに。ラッセル・ウェストブルック、ポール・ジョージと実験的なユニット『OK3』を結成して注目されるも、カーメロは最後までサンダーにフィットせず、わずか1年で退団した。7月25日にサンダーからホークスにトレードされたカーメロは、7月30日に契約最終年のバイアウトを成立させてフリーエージェントになり、ようやく相思相愛のロケッツに加わろうとしている。

そのカーメロが5日間だけ所属したホークスが、16年目のシーズンに臨むオールスターに、粋な餞別を送った。ホークスは、カーメロの名前が入ったジャージーを制作し、その画像をTwitterに投稿した。

トレードされた時点で契約バイアウトまでの流れは既定路線だったため、カーメロがホークスのジャージーを着てコートに立つ可能性は限りなくゼロに近かった。しかし、NBAベテラン記者に「記念に名前入りのホークスジャージーが欲しい」と言ったカーメロの希望に応えるところに、ホークスのセンスの良さが感じられる。

興味深いのは、ホークスが背番号15を選んだ部分だ。15番はカーメロがナゲッツ時代に着用していた番号だったが、ニックスではアール・モンローとディック・マグワイアの永久欠番になっているため使用できず、7番を選択。サンダーでもカイル・シングラーの番号だったため、昨シーズンもニックス時代と同じ7番を選んだ。冗談半分で制作したとはいえ、本人にとって思い入れのある番号を選ぶところからも、ホークスの優しさが感じられる。

形だけでもホークスファミリーの一員になれたカーメロは、これで思い残すことなくロケッツでの挑戦に集中できるはずだ。