八村塁

ビールとウェストブルックが噛み合い、チームは絶好調

ウィザーズはホームにレイカーズを迎え、116-107で勝利した。レイカーズはレブロン・ジェームズがいまだ欠場を続けているが、アンソニー・デイビスが戦線復帰して1週間で4試合目、試合のリズムを取り戻しつつある彼が31分の出場で26得点を挙げたものの、ウィザーズはチームの総合力で上回った。

ウィザーズはトーマス・ブライアントに続いてデニ・アブディヤが今シーズン終了のケガを負ったものの、ホームに残ったまま中1日の休養を挟んだ他の選手のコンディションは良かった。前半は61-55とウィザーズがややリードするも互角の展開だったが第3クォーター途中から11-0のランで85-69までリードを広げる。27得点のブラッドリー・ビールと、18得点18リバウンド14アシストとこの試合でもトリプル・ダブルを記録したラッセル・ウェストブルックが牽引役となり、それでいて彼ら2人に得点が集中するのではなく、ほどよくボールをシェアして多くの選手が億点に絡んだ。

勝負を決めるランの直前に飛び出したのが、八村塁がアンソニー・デイビスに対して見舞ったポスタライズダンクだ。第3クォーター残り9分、ディフェンスリバウンドを拾ったビールが、前へと走る八村の動きを見逃さずに鋭いパスを送る。ただ、デイビスは八村の動きを見逃さずにリムを守るべく戻り、シュートブロックへと跳んだ。それでも八村は激しいコンタクトを恐れずに飛び込み、デイビスの上からダンクを叩き込んだ。吹き飛ばされて鼻血が出ていないか気にするデイビスを、八村が一瞥する。ウィザーズの士気をこれ以上ないほどに高め、レイカーズにタイムアウトを取らせる価値ある一撃だった。

90-77で最終クォーターを迎えたウィザーズは、盤石の試合運びでほとんどの時間帯で2桁のリードをキープ。挽回しようとレイカーズが攻勢を強める逆を突いて、効率良く得点を重ねることで付け入る隙を与えなかった。

八村は30分のプレータイムで12得点1リバウンド2アシスト。突出したスタッツではないが、ケガからの復帰2試合目で動きのキレは増し、試合勘も取り戻しつつある。またNBAトップクラスのスター選手であるデイビス相手のポスタライズダンクは、良い意味での注目を集めて自信にも繋がるはずだ。

そしてチームは8連勝がストップした後の試合で、ディフェンディングチャンピオンのレイカーズを撃破。ビールとウェストブルックの個性ががっちりと噛み合う今のチーム状態であれば、残り10試合で今の東カンファレンス10位からいくつか順位を上げることも可能なはずだ。