八村塁

球団タイ記録となる9連勝とはならず

ウィザーズがホームにスパースを迎えた一戦。左膝痛のため4試合連続で欠場した八村塁が5試合ぶりに復帰したが、試合はオーバータイムの末に143-146で敗れた。

八村は開始1分半にフリースローライン手前からプルアップを決めて、最初のフィールドゴールを記録。その後、オフェンスに絡む機会はあまりなくフリースローを2本成功させ前半は4得点で終えた。第3クォーターにはドライブから左手で豪快なダンクを叩き込み、完全復帰をアピールすると、大事な最終クォーターにペースを上げる。

最終クォーターの頭からコートに立った八村はポストアップからのジャンプシュートを沈めると、得意のステップバックからのミドルシュートも沈めて2桁得点を記録。さらに3点ビハインドで迎えた残り2分13秒には、右コーナーから同点に追いつく3ポイントシュートを成功させて勝負強さを見せた。また、終盤には連続でポゼッションをもたらす貴重なリバウンドも獲得し、万能性も発揮した。

試合は45得点を挙げたブラッドリー・ビールと37得点を挙げたデマー・デローザンの両エースの打ち合いとなり、1ポゼッションを争う接戦が続いた。同点で迎えた残り22秒、デローザンにジャンプシュートを決められるも、直後にビールがレイアップを沈めて同点に追いつく。デローザンのラストショットがリングに嫌われ、オーバータイムへ突入した。

残り1分9秒、ケルドン・ジョンソンの得点で勝ち越されたウィザーズはその後得点が止まり、残り5秒でファウルゲームを選択。パティ・ミルズにフリースローを決められ3点差となり、同点を狙ったビールの3ポイントシュートが外れて、タイムオーバーとなった。

ウィザーズはオーバータイムの10得点中8得点をビールが挙げたのに対し、スパーズはこの試合で25得点を挙げたデジョンテ・マレー、21得点を挙げたケルドン・ジョンソンなど、デローザンだけではないバランスの良いオフェンスを展開したことで的を絞らせなかった。

八村は7本中5本のフィールドゴールを成功させ13得点6リバウンド1スティール1ブロックを記録。復帰初戦とあって、出場時間を制限することになっていたが、結果的に32分間コートに立った。

ウィザーズの連勝は8でストップし、球団タイ記録となる9連勝とはならなかった。11位のブルズがヒートを下したことで、ゲーム差は1に詰められたが、八村が完全復帰を果たしたことは何よりも明るいニュースだ。