写真提供=一般社団法人日本車椅子バスケットボール連盟

過去最高位となる6位を目指し、リオで戦う選手たち

9月7日に開幕するリオ・パラリンピック。ここに参戦する車椅子バスケットボールの男子日本代表チームは、現地8日(日本時間8日深夜27時45分)に初戦のトルコ戦を迎える。

及川晋平ヘッドコーチが掲げる目標は「過去最高位となる6位以上」。この大会に挑む12選手を紹介する。


ロー・ポインター(1.0~2.5)


0 鳥海連志(2.0)
1999年2月2日生まれ(17歳)134cm/48kg
佐世保WBC所属

パラリンピック初挑戦の現役高校生は東京パラリンピックを担う超新星。昨年のアジア・オセアニア予選でその才能を開花させ、今や日本に欠かせない戦力となっている。その名のごとく、羽ばたく鳥のようなスピードはピカイチ。臆することなく持てる力を発揮させることで、さらなる新境地を切り拓く。


2 豊島英(2.0)
1989年2月16日生まれ(27歳)163cm/48kg
宮城MAX所属

冷静沈着に戦況を見極め、チャンスメークをしていく日本の要。バスケIQが高い司令塔としてパスを通すセンスとともに、得点力も兼ね備えている。ディフェンスでは前線からプレッシャーをかけ、チームで一番の運動量を誇る。攻守に渡ってハッスルするロー・ポインターの存在が、日本の強さでもある。


11 藤澤潔(2.0)
1986年7月26日生まれ(30歳)170cm/69kg
埼玉ライオンズ所属

コート上の5人が力を合わせて戦うバスケにおいて、これまでローポインターの得点力不足が大きな課題であった。その課題を補う期待のシューターである藤澤の存在が、日本の得点力向上に拍車をかける。車椅子バスケットの動きを突き詰めてきたベーシックスを根幹に、ぶれることなく自らの役割に集中して得点を重ねていく。


13 千脇貢(2.5)
1981年8月19日生まれ(35歳)183cm/70kg
千葉ホークス所属

レスラーのような巨体を生かしてゴール下で体を張るハードワーカー。2.5ポイントの重い障害を持つ千脇が相手エースを押さえ、リバウンドを奪っていく。藤本、香西とともにドイツリーグで鍛えられてきた日本の三本柱の一角であり、チームワークは抜群。パラリンピックの大舞台でその成果を発揮する。


15 藤井新悟(1.5)
1978年1月2日生まれ(37歳)178cm/71kg
千宮城MAX所属

4度目のパラリンピック、世界選手権を含めると8度目の世界戦を数えるベテラン。タフな状況になっても経験値と知性でしっかりコントロールできる技術があり、ヘッドコーチや仲間からの信頼も厚い。過去最高位となる6位以上を目指すためには欠かせないキープレーヤー。


18 永田裕幸(2.0)
1984年6月25日生まれ(30歳)180cm/60kg
埼玉ライオンズ所属

ピック&ロールの連係プレーからチームに得点機会を与える存在。一番の武器はディフェンスでのポーク。ボールを突っついてターンオーバーを誘いスティールを狙う。攻守ともに、永田がいるところで何かが起きる可能性は高い。どんな状況でも目が離せない、玄人好みの選手だ。


31 石川丈則(1.5)
1975年9月11日生まれ(41歳)156cm/55kg
パラ神奈川スポーツクラブ所属

41歳と最年長ながらパラリンピック初出場を果たすオールドルーキー。ユーモアを持ってチームを盛り上げるムードメーカーとして、大きな存在感を示す。コート上では寡黙にディフェンスやスクリーンに勤しみ、泥臭いプレイでチームを奮起させる。


ハイ・ポインター(3.0~4.5)


3 土子大輔(4.0)
1980年8月14日生まれ(36歳)182cm/72kg
千葉ホークス所属

2010年世界選手権に出場した土子は、2012ロンドンパラリンピックの選考から外れて悔しい思いをしたが、国際試合でも確実に決められるシュート力を身につけ、大きな戦力となった。『遅れて来たピュアシューター』が初のパラリンピックに挑む。藤本、香西のWエースを凌駕する得点力に期待したい。


4 藤本怜央(4.5)
1983年9月22日生まれ(33歳)183cm/94kg
宮城MAX所属

2010年世界選手権の得点王は、世界からマークされる日本の大黒柱。チームメートから信頼されるキャプテンとなって挑む4度目のパラリンピックに向け、「最強チームを作ることができた」と自信をみなぎらせている。車椅子バスケは人気があり、期待されていることを自覚している藤本は過去3大会同様、メダル獲得を目標に掲げた。


10 宮島徹也(4.0)
1988年11月29日生まれ(28歳)177cm/77kg
富山車椅子バスケットボールクラブ所属

勢いあるプレーでチームを引っ張るオールラウンダー。ゴールへ突進するアグレッシブさ、リバウンドに飛び込む勇ましさから、ボールを運ぶ細やかなスキルまで様々な要求に応えてくれる。ロンドンパラリンピックから大きな成長を遂げ、4年間の努力をリオの舞台にぶつける。


24 村上直広(4.0)
1994年2月17日生まれ(21歳)173cm/82kg
伊丹スーパーフェニックス所属

U23世界選手権、アジアユースパラゲームズで経験を積み、得点力を買われて大抜擢された村上。日本代表になる夢を叶え、日本代表の得点力向上に期待高まる若きシューター。役割を全うしながら自信を積み重ね、東京パラリンピックへ向けさらに飛躍していきたい。


55 香西宏昭(3.5)
1988年7月14日生まれ(28歳)184cm/77kg(身長は両手を広げた長さを参考)
NO EXCUSE所属

タフなドイツリーグで3シーズンを戦い、常に世界レベルに身を投じている日本の大黒柱。過去2大会はガムシャラにプレーしながら経験を積んできたが、3度目の参戦となるリオでは日本のエースとして、副キャプテンとしてチームを引っ張る立場となる。日本はメダルに手が届く位置にいることを証明するためにも負けられない。

グループA
スペイン・オーストラリア・カナダ・トルコ・オランダ・日本
グループB
ブラジル・イラン・アメリカ・イギリス・ドイツ・アルジェリア

グループリーグ
9月 8日(木)27:45~ vsトルコ
9月 9日(金)27:45~ vsスペイン
9月11日(日)9:00~ vsオランダ
9月12日(月)9:00~ vsカナダ
9月12日(月)25:30~ vsオーストラリア

決勝トーナメント
9月15日(水)準々決勝、11位決定戦
9月16日(木)準決勝、9位決定戦
9月17日(金)決勝・3位決定戦、5位決定戦、7位決定戦
※試合時間は日本時間