コロナの後遺症からは回復しつつも、いまだ吸入器を使って試合に挑むテイタム
現地4月13日、セルティックスはトレイルブレイザーズと対戦し、116-115で接戦を制した。
試合は拮抗した時間が続いたが、ケンバ・ウォーカーの3ポイントシュートなどで第4クォーターの残り約5分には107-99とセルティックスがリードを奪った。しかし、終盤にはブレイザーズのエース、デイミアン・リラードとCJ・マッカラムの猛攻を浴び、残り1分にはマッカラムに3ポイントシュートを決められ逆転を許した。
それでも、そこでセルティックスを救ったのが若きエース、ジェイソン・テイタムだ。テイタムはペイントアタックを仕掛けて得たフリースローを2本とも沈めて113-112と逆転すると、残り8秒には決定打となるステップバック3ポイントシュートを沈めて、チームを勝利に導いた。
この試合でセルティックスはテイタムがゲームハイの32得点と9リバウンド5アシスト1スティール1ブロックを記録し、ジェイレン・ブラウンが24得点4リバウンド、ウォーカーが21得点8リバウンド7アシストを記録した。セルティックスはシーズン序盤こそ苦しんだが、直近の7試合中6試合で勝利するなど、調子を上げてきている。
勝利の立役者となったテイタムは1月上旬に新型コロナウイルスに感染して5試合を欠場し、現地1月25日のブルズ戦で復帰した。しかし、復帰から約1カ月がたった2月中旬には、新型コロナウイルスの後遺症に悩まされていることを明かした。
それでも、ここ10試合は平均29.4得点を挙げ、完全復活したかのように見える。ブレイザーズ戦後の会見で記者から「コロナからは100%回復したか?」と問われると「かなり近いところまでは来ているよ」としつつ、まだ完全復活はしていないと語った。
「これは長いプロセスだから時間がかかる。今も試合前には吸入器を使っているんだ。そのおかげで肺の調子は良くなったよ。それでも、今までは吸入器を使ったことはなかったから、やっぱり以前とは何かが違う。ただ、1カ月前よりは確実に良くなっている」
そして、吸入器なしで試合に出られるようになる日は、いつか分からないともテイタムは言う。「これにはタイムテーブルがないからね。僕が十分快適にプレーできるようになって、吸入器が必要ないと思った時に、やっと使わなくてよくなると思う」
こう語ると、テイタムはこれまでのシーズンを振り返りつつ、シーズン終盤戦への意気込みを語った。「イレギュラーな1年だったけど、僕たちはたくさんのことを乗り越えてきた。多くの選手がコロナの陽性反応になってしまったし、ケガ人も多かった。今はエバン(フォーニエ)がいないけど、ほとんどの選手が元気だ。僕も自分のプレーには満足しているしね。今はどの試合も重要だし、これからが勝負だよ」