セカンドユニットのシューターとして獲得候補に
打倒ウォリアーズを掲げて新シーズンに挑むロケッツでは、アウトサイドシューターの補強が噂されている。ホークスのケント・ベイズモアも候補の一人だが、その他に『ESPN』が名前を挙げているのがキャバリアーズのJR・スミスだ。
昨シーズンのJR・スミスはレギュラーシーズン80試合に出場し、平均8.3得点、2.9リバウンド、1.8アシスト、フィールドゴール成功率40.3%、3ポイントシュート成功率37.5%を記録している。新シーズン開幕を33歳で迎え、そろそろ身体能力の衰えが見え始めてはいるが、現役選手の中では3ポイントシュート成功数で8位(1917本)の数字を残している名シューターであり、コンディションさえ良ければ第一線で十分にやれる力を持っている。
獲得候補に挙がっているベイズモアと同様に、トレバー・アリーザ、ルーク・バー・ア・ムーテが退団したことで生まれた穴を埋められるディフェンダーでもある。
レブロン・ジェームズの退団により再建に着手することになったキャブズでは、新たな『顔』に契約延長に合意したケビン・ラブを据え、ラリー・ナンスJr.やジョーダン・クラークソン、ルーキーのコリン・セクストンがこれから中心になっていく。体制変更に伴いJR・スミスの役割も減るわけで、球団としてはスミスのような高額年俸のベテランの放出を考えるはずだ。
スミスといえば、やはり昨シーズンのNBAファイナルで犯した『世紀の凡ミス』に触れないわけにはいかない。107-107の同点で迎えたウォリアーズとのファイナル第1戦の第4クォーター残り4.5秒、最後のチャンスで『チームがリードしている』と勘違い。ドリブルで後退して時間を使う判断ミスが仇となり、キャブズはオーバータイムの末に敗れた。
たとえスミス本人が「気にしていない」と誤魔化したとしても、内心ではキャリアを傷つけた汚名を返上したいと思っているに違いない。もしトレードが成立してロケッツに移籍すれば、ウォリアーズを相手に借りを返す機会を得られる。
ロケッツがJRという新たな『飛び道具』をロスターに加えるかどうか、キャブズとの交渉に注目だ。