第2クォーターわずか8点に封じた守備
信州ブレイブウォリアーズがホームに京都ハンナリーズを迎えた一戦。信州がリーグ3位の守備力を発揮し、栗原ルイスがキャリアハイの24得点を挙げる活躍を見せて82-67で勝利した。
序盤は一進一退の攻防が続く。信州は栗原ルイスが2本の3ポイントシュートを沈め、チーム全体でも10本中4本の3ポイントシュートを成功させる。京都は3ポイントシュートのアテンプトが2本と少ないが、一瞬の隙を突き、ノーマークを作ったことでその2本を確実に沈めた。
1点ビハインドで第2クォーターを迎えた信州だったが、持ち味であるディフェンスから流れを呼び込んで抜け出す。それぞれが自分のマークマンを自由にさせず、1対1で守り切ることで京都のオフェンスを停滞させる。特にレイヴォンテ・ライスを封じた三ツ井利也のディフェンスは大きく、ライスの個人技で違いを生みだしたい京都としては誤算だった。24秒バイオレーションを取られるなどオフェンスのリズムが悪い京都は、頼みの綱のデイヴィッド・サイモンのミドルシュートに当たりが来ず得点が伸び悩んだ。
こうして、ディフェンスからリズムをつかんだ信州は9得点を固めたウェイン・マーシャルがインサイドを支配し、ターンオーバーからの得点、速攻も増えたことで21-8のビッグクォーターを作った。
後半に入ると、オフェンスを改善した京都が反撃。寺嶋良が連続でジャンプシュートを沈め、さらにトランジションからジャスティン・ハーパーの3ポイントシュートをお膳立て。さらにハーパーがプットバックを決めて、後半開始約2分半で9-1と一気に点差を詰めた。
「信州さんのディフェンスが素晴らしかった」
それでも、信州は栗原がハンドラーとなりジェフ・ホーキンソンのバスケット・カウントを引き出し、自らもバスケット・カウントを獲得したことで悪い流れを止めた。アップダウンを繰り返しながらも5点をリードして最終クォーターを迎えた信州は、攻守ともに噛み合い勝負を決めにいく。
ディフェンスではサイモンやライスの個人技は許しても、イージーなシュートチャンスを与えずに単発で防ぎ、オフェンスでは栗原の緩急を使ったクリエイトが冴える。京都が松井と内海慎吾、ライスのラインナップを敷いた際には、手薄な4番ポジションを狙って確実にミスマッチを作り出し連続得点を奪った。西山達哉のタフな3ポイントシュートが決まるなど、勢いに乗った信州は約1分半の間に10-0と突き放した。その後、サイモンを狙うライスのパスを連続でスティールし得点に繋げるなど、マクヘンリーが要所を締めてそのまま勝利した。
勝久マイケルヘッドコーチは「第1クォーターのディフェンスのミスだったり、第3クォーターの入りのディフェンスだったりアップダウンは必ずあるんですけど、第2クォーターを8点に抑えられたのは非常に大きかった」と、ディフェンスの勝利を強調した。
また、キャリアハイを更新する24得点を挙げ、7リバウンド6アシスト3スティールとマルチに活躍した栗原は「あまり考えずにプレーしたらこういう結果になった」と無我の境地だったことを明かした。
一方、京都の小川伸也ヘッドコーチは「信州さんのディフェンスが素晴らしかったです。良い時間帯もありましたが、ただ40分間を通して気持ち良くオフェンスができなかったというのが率直な感想です」と、信州のディフェンスに屈したことを認めた。
信州はこの勝利で西地区5位に浮上。今週末は、アルバルク東京戦を1勝1敗で終えたレバンガ北海道と対戦する。
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