30点リードから1ポゼッション差に迫られるも逃げ切り
ウィザーズがピストンズをホームに迎えた一戦。攻守ともに機能したウィザーズが序盤から主導権を握った。ブラッドリー・ビールとラッセル・ウェストブルックが小気味よく得点を重ね、アレックス・レンがインサイドで確実に加点。また、ダニエル・ギャフォードが新加入とは思えない息の合ったプレーを見せ、ゴール下で得点を量産し、2ブロックショットをお見舞いするなど、攻守で存在感を示した。
八村塁は自身のスティールから駆け上がり、速攻からダンクを決めて初得点を記録。さらにウェストブルックからのパスをペイントで受けた八村はワンドリブルでリングに向かうと、アイザイア・スチュワートの上から豪快なダンクを見舞い、雄たけびを上げた。
このように攻守ともに噛み合ったウィザーズは68-41で前半を終えた。後半に入っても勢いは止まらず、八村が難しいフェイダウェイシュートを沈め、レンのダンクが決まり、後半開始3分でこの日最大となる30点のリードを奪った。
このままウィザーズが大勝するかに思われたが、直後にビールが右股関節の打撲でベンチに下がり、このまま出場できなくなったことで大きく失速してしまう。連続で3ポイントシュートを許し0-10と走られると、その後もディフェンスが崩壊し追撃される。オフェンスも個での打開が多くなってバランスが崩れ、タフショットからアウトナンバーを作られて失点する悪循環に陥った。八村もムービングスクリーンをコールされるなど悪い流れを変えられず、4点差まで迫られて最終クォーターを迎えた。
このまま相手の勢いに飲み込まれてもおかしくない状況だったが、残り10分の場面でコートに戻った八村が大きな仕事をやってのける。力負けしないパワーとジャンプ力を併せ持つ八村がリムプロテクターとして失点を防ぐ。さらにオフェンスではファーストオプションとなり、ポストプレーからフリースローを獲得し、ミドルシュートも決めてリードを広げた。残り4分26秒には、速攻からウェストブルックとのアリウープを成功させて14点差に。こうした八村の終盤の活躍が際立ち、106-92でウィザーズが勝利した。
八村は35分間の出場で14得点6リバウンド1スティールを記録。出場時の得失点差を表すプラスマイナスの数値が+23だったことからも、チームに欠かせない存在だったことが分かる。
今日の勝利でウィザーズは連敗を3でストップ。ビールのケガの具合は心配だが、新戦力がいきなりフィットしたこともあり、今後の上昇に期待がかかる。