家族とともに感染、試合復帰はまだしばらく先
ニックスのデリック・ローズは、2月末のゲームを最後に健康安全プロトコルにより欠場が続いていた。ようやくチームに戻って来た彼が会見を行い、家族とともに新型コロナウイルスに感染していたことを明かした。
「人それぞれ症状は異なると言うけど、今までにないものだった。インフルエンザになったこともあるけど、僕の感覚ではそれを10倍にしたようなものだ」とローズは言う。
「子供たちも感染して、熱と鼻水、ひどい咳をしていた。僕も身体が痛くなったり頭痛がしたり、最悪だった。10日目にようやくベッドから出られて、少しずつ調子が良くなってきた。新型コロナウイルスのことを多くの人が見落としているだろうけど、本当に深刻だ。それでも家族と一緒にいられたのは良かった」
もっとも、試合に復帰するにはまだ時間がかかりそうだ。「運動は全くできなかった。家族と一緒にいて、本を読んだりして情報を得ることしかできなかった。もちろん外出はしていない。トレードでニックスに来てプレーのリズムをつかみつつあったところで、バスケットボールを奪われてしまった感じだった」
ヘッドコーチのトム・シボドーも「まずはコンディションを作り直すところから。復帰時期を決めるのは準備が整ってからだ」と、病み上がりのローズに無理をさせるつもりはない。
ローズ不在の間、チームは3勝5敗と失速して勝率5割を切ってしまった。もっとも、今の東カンファレンスは4位ヒートからホークス、ホーネッツ、ニックス、セルティックスまでが1ゲーム差にひしめく大混戦。順位を決める山場が訪れるのはまだもう少し先だろう。ポジティブに考えれば、この時期で済んだこと、またローズからチーム内に感染が広がらなかったのは不幸中の幸いとも言える。
「支えてくれた多くの人たち、そして神に感謝したい」とローズは語った。彼も家族も無事に健康を取り戻すことができた。ここからはまたバスケに向き合うことができる。あとはシーズンの勝負どころで100%の力が発揮できるようコンディションを上げていけばいい。