アーロン・ゴードン

過去6シーズンでプレーオフ進出は2回、わずか2勝

アーロン・ゴードンは2014年の1巡目4位でマジックに指名されて、3年目には主力へと成長。スラムダンクコンテストで一気に知名度を上げたパワーフォワードだ。その彼が球団にトレードを要求したと『The Athletic』が報じている。

彼がプレーした過去6シーズンでマジックがプレーオフに進出したのは直近の2シーズンだけ。いずれも1回戦で1勝を挙げたのみで敗退している。7年目の今シーズンはここまで14勝28敗で、プレーイントーナメントの採用でチャンスが広がったにもかかわらず、プレーオフ進出の道は閉ざされつつある。マジックもゴードンのトレードを模索していたようだが、ビクター・オラディポを絡めたロケッツとのトレードはゴードンが再建中のチームへ行くことを望まずに破談になったという情報もある。

マジックとしては、良い条件が得られなければそのまま残す考えだったようだが、その状況に業を煮やした本人がトレードを要求したようだ。

今シーズンここまで14.7得点、6.8リバウンド、4.2アシストを記録。数字的に突出しているわけではないが、相手のエース級が揃うスモールフォワードにもスピードで負けることなく、身体能力で封じ込めることのできるディフェンスは大きな武器。優勝争いをするチームに加わることで、体格を生かしたスクリーンからのダイブの破壊力も増すだろう。

そしてゴードンの側からすれば、25歳はもう若手ではない。ケガに悩まされて思うような飛躍ができなかった今、自分に年俸1800万ドルの価値があるのかどうか、というシビアな現実に向き合っている。このままでは現状を変えられない、NBAプレーヤーとしての自分の価値をより高めるために新たな環境で挑戦したい、という気持ちからのトレード要求だろう。

彼の獲得を狙うチームにとって、その意気込みはポジティブな要素だ。天性の資質を持ち、プレーヤーとして成熟してきてもいる。新天地でゴードンがもう一段階レベルアップし、それとともにチームを一気にジャンプアップさせる。移籍先の候補に挙がるウォリアーズ、ブレイザーズ、ナゲッツ、ウルブズは、そんな想定の下にゴードンの可能性を精査しているはずだ。