ジェイソン・テイタム

チームメートのブラウンを選出

2018年から、オールスターのチーム分けは東西カンファレンスで最多投票を得たキャプテン同士によるドラフト指名制となり、キャプテンの選手を選ぶセンスが重要視されるようになった。とはいえ、誰しも自分だったら誰をチョイスするかを妄想したことがあるはずだ。

チーム・デュラントの一員として今年のNBAオールスターゲームに出場したセルティックスのジェイソン・テイタムは、記者からの誰を先発に選ぶかとの問いに対し、「レブロン・ジェームズ、ステフィン・カリー、ブラッドリー・ビール、ジェイレン・ブラウンを選ぶ」と答えた。

バックコート陣の多い、ポジションを度外視した選出結果となった。チームメートのブラウンを選んだのは、ブラウンの実力を認めているからこそだとテイタムは言う。「練習ではブラウンと1on1をする機会が多いんだ。彼とマッチアップする時は本当に疲れる。もし、僕たちが同時にコートに立つことがあれば彼にマッチアップするかもしれないけど、僕は他の選手とマッチアップしたい」

ブラウンとのマッチアップを避けたいとも取れる発言だ。しかし、「僕は彼の動きを全部知っている。彼が何をしようとするか分かるから得点させないけどね」と、自信を持っているようだ。

テイタムが平均24.9得点、ブラウンが平均24.7得点と、2人のデュオがNBAトップクラスの実力を持つことはすでに証明されている。その2人が敵と味方に分かれて対戦するシーンを見るには、どちらかが移籍するか、オールスターで対戦するしかない。今回のオールスターでは2人がマッチアップする機会が何度か見られたが、決してバチバチの本気モードはなかった。

4年連続でキャプテンに選ばれ、4年連続で勝利したレブロンは「このままキャプテンを引退したい」と発言した。そのレブロンから『若きキング』と称されたテイタムが近い将来にオールスターでキャプテンに選ばれる可能性は十分にある。その時に今回と同じメンバーを選ぶのか、はたまたブラウンと本気のマッチアップをするためにあえて選ばないのか。妄想は膨らむばかりだ。