アイバーソンとガーネット、NBA史にその名を刻む可能性を秘めた『狼軍団』は幻と消えた

2016/08/27
NBA&海外
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写真=Getty Images

元シクサーズGMが明かす、2006年の仰天プラン

セブンティシクサーズを2001年にNBAファイナルに導き、フランチャイズを代表する存在となった『The Answer』ことアレン・アイバーソンが、2006年、あるチームへのトレードを希望していたことを、元GMのビリー・キングが明かした。

同年、結果的にシクサーズはアイバーソンをナゲッツにトレードしたのだが、本人が希望していた移籍先の一つは、ティンバーウルブズだったという。キングが、当時の顛末を『The Vertical』に明かした。

「アイバーソンから複数の希望チームを聞いた。ナゲッツやクリッパーズに加えて、彼はミネソタでKG(ケビン・ガーネット)とプレーすることを望んでいたんだ」

実現とはならなかったものの、ウルブズにはスーパーデュオ誕生の可能性があったということだ。ウルブズのオーナーであるグレン・テイラーは、当時のことを『St. Paul Pioneer Press』に語った。

「トレードが成立しなかったのは私が彼を評価していなかったからではない。金銭的な部分で話がまとまらなかっただけだ」

当時は現代と異なり、一つのチームにフランチャイズプレーヤーが顔を並べる時代だった。この裏話が公になった以上、AIとKGが同じユニフォームを着てコートに立つ姿を見たかったというファンは、決して少なくないはずだ。

KGはタイトルを求め退団、AIは無冠の帝王に

アイバーソンは2005年に自身4度目の得点王に輝き、ガーネットは2004年にシーズンMVPを受賞するなど、2人ともキャリアの全盛期にあった。そんな2人がコンビを組んでいたら、2005年から現在まで低迷が続くウルブズの再建は、ずっと早く進んでいただろう。ましてや、2007年にガーネットをセルティックスに放出しなくとも良かった可能性もある。

もちろん、強力な個性を持つスター選手同士にありがちな衝突もあった可能性も否定できない。しかし、その他にも個性派が集まり、マイケル・ジョーダン、スコッティ・ピッペン、デニス・ロッドマンを擁した1990年代のブルズのように、名実ともにNBA史にその名を刻む『狼軍団』が完成していた可能性さえある。

このトレードが流れた結果、アイバーソンはナゲッツでカーメロ・アンソニーの良き兄貴分となり、ガーネットは2008年にセルティックスの22年ぶりの優勝に貢献した。優勝を求め、それを実現させたガーネットと、無冠のスコアリングマシーンに終わったアイバーソン。たらればではあるが、もし実現していたら、アイバーソンのキャリアに『NBA優勝』という冠が付いていたかもしれない。