ケビン・ラブ

写真=Getty Images

ラブを軸とする『新生キャブズ』はどんなチームに?

レブロン・ジェームズの退団が決まった時点で、キャバリアーズの一つの時代が終わった。チームは新たなコンセプトの下に再編されることになるが、それがケビン・ラブを軸にしたものになるのか、ラブもトレードの材料にして全くゼロからのチーム再編に踏み切るのか、キャブズ首脳陣の決断が問われていた。

ヘッドコーチのタロン・ルーはコービー・アルトマンGMと来シーズン構想を話し合ったとした上で「チームを立て直す上で、ケビンは大きな役割を担う存在だ」と認めつつ、「彼がより良い状況にあるチームに行きたいのであれば、その希望を叶えてあげたい。その権利が彼にはある」とラブの退団もあり得るという見解を示していた。

それでもアルトマンGMは『cleveland.com』に「ケビンは私の目を見て、『このチームに残りたい』と言ってくれた。『我々も君をトレードに出すつもりはない』と答えたよ」とのやり取りが数週間前の時点で行われ、残留で合意していたことを明かしている。

残り2年の契約のうち、2019-20シーズンの最終年はプレーヤーオプションで、来夏にはフリーエージェントになる権利をラブは有していた。新シーズン終了までは現行の契約が適用され、その後に新たな長期契約が結ばれることになる。詳細は未定だが、4年で1億2000万ドル(130億円)という大型契約になりそうだ。

ラブは「最初からこのチームで長くプレーするつもりだった。勝つために僕はここに来たし、それを実現するためのカルチャーを築くこともできた。ここでプレーするのが楽しいし、このチームとその未来に興奮している」と残留が決まったことを喜んだ。

レブロン・ジェームズとカイリー・アービング、そしてラブの『ビッグ3』は過去のもの。これまでビッグ3の中で最も批判を浴び、トレードの噂も出たのがラブだったが、最後までチームに忠誠を誓ったのも彼だった。カイリーとレブロンが2年連続でチームを去った後に『チームの顔』となるのは彼しかいない。

ただし、ファイナル進出が当然のチームだったのも過去のことになる。新生キャブズがどのレベルのチームになるのか。ラブの残留は大きな保証となるが、その上にどんなチームを積み上げていくか、アルトマンGMの手腕の見せどころだ。