レブロン・ジェームズ

最後のチャンスをカルーソへ託す「信頼し合っているから」

敵地でのレイカーズ戦を前に、ヒートのジミー・バトラーは「意識することはほとんどない」とコメントした。ヒートはステイプルズ・センターでの一戦に96-94で勝利。バトラーは決勝点となった2本のフリースローを含む24得点8リバウンド5アシスト2スティールの活躍だった。

試合後のインタビューに応じたバトラーは「誤解してもらいたくはないけど」と前置きした上で「どの勝利もチームの自信になる。もちろん、王者に勝てたのは大きい」と語った。今シーズンは浮き沈みが激しいものの、それでも次第に借金を減らしつつある。バトラーは「悪い時も一丸となって戦ってきた」と、チームの絆の強さを強調する。

連敗を喫したレイカーズにも勝機はあった。バトラーが残り12.4秒にフリースローを沈めて92-96とした後、ウェス・マシューズのレイアップで2点差に迫った。ヒートのタイムアウトを経て残り5.4秒からの再開では、アンドレ・イグダーラからのインバウンドパスをレブロン・ジェームズがスティールし、逆転のチャンスを生み出してもいる。ただ、バトラーとケリー・オリニクによるダブルチームを前にしたレブロンは、フリーだったカルーソへのパスを選択。このシュートがリムに嫌われて試合終了となった。

この試合でのレブロンは、無理に自分で仕掛けずにチャンスメークに比重を置いてプレーしていた。若手の奮起を促すようにも見えたが、最も得点の期待できる彼がアタックに行かないのは、積極性を欠くようにも見える。試合後の会見でレブロンは、カルーソへのパスを選択したプレーについて「シュートの成否に関係なく、お互いを信頼し合っているからだ」と語った。

アンソニー・デイビスがアキレス腱の負傷で約1カ月の離脱となり、ポイントガードのデニス・シュルーダーも新型コロナウイルスの健康安全プロトコルの対象になり2試合続けて欠場した。特にデイビスの不在は大きい。1月末から7連勝していたレイカーズは、デイビスがケガをしたナゲッツ戦からの4試合で3敗を喫している。

それでもレブロンは「勝てないとAD(デイビス)不在の影響だと言われる。実際にここ2試合は勝てていないが、この状況に全員が対応して結果を出してみせる」と、連敗脱出を誓っている。