移籍騒動に悩むデュラントを救ったのはリオ五輪だった

2016/08/24
NBA&海外
96

取材=写真=Getty Images

「五輪は僕にとって良いセラピーとなった」

ケビン・デュラントにとって、この夏は激動の連続だった。

フリーエージェントとなって迎えたオフ、デュラントは「サンダー残留が濃厚」との予想に反してウォリアーズ移籍を決めた。サンダーのファンからは「裏切り者」と見なされ、それ以外のNBAファンからも「ウォリアーズのスーパーチーム化」は歓迎されず、その決断をポジティブに受け止めたのはウォリアーズのファン以外にはほとんどいなかったと言っていい。

デュラント本人にとって、「今オフ最大の関心事」とされた自身の移籍にまつわる騒動は、「気の重い雑音」でしかなかったというのが本音だろう。

そんな彼にとって救いとなったのはリオ五輪への出場だ。アメリカ代表としてプレーする分には誰も文句は言わない。彼自身も金メダル獲得という目標に集中し、見事にミッションを達成した。

セルビアとの決勝に96-66で勝利してから約1時間後、デュラントは『The Vertical』に心境を明かしている。

「人生で大きな決断を下した後だったから、五輪は僕にとって良いセラピー(精神療法)になった」とデュラントは語る。

「かなり楽になったよ。反発を買うのは分かっていたし、これまでの僕の人生とは異なる道のりになるのも分かっていた。でも、快く迎えてくれる仲間たちのところに身を置いて、それ以外のことを考えなくて済む環境にいることが、僕には必要だったんだ」

ロンドン五輪に続いて、自身2個目の金メダルを獲得したデュラントは、今大会を最後に代表引退の意向を発表したカーメロ・アンソニーが持つ、アメリカ代表での歴代最多得点記録まで、あと25点に迫っている。決勝後の会見で、デュラントは2020年に開催される東京五輪への出場について明言を避けたものの、アンソニーの記録を更新することには関心があると『The Vertical』に話している。

「彼の記録は抜きたい。メロが作った記録だから、それを抜きたい。でも、だからといって東京五輪に出場するかは分からない。4年後、どうなっているかなんて誰にも想像できない。今は、金メダル獲得という結果を楽しませてもらうよ」