渡邊雄太

渡邊の3ポイントから9-0のラン、テイタムを引きずり出す

ラプターズvsセルティックスの一戦で渡邊雄太が今シーズン2度目の出場を果たした。

渡邊がコートに送り出されたのは最終クォーター残り4分16秒、102-121と勝敗がほぼ決していた、いわゆるガベージタイムだった。しかし、渡邊にとっては貴重なアピールの機会。そして、このチャンスで結果を残した。

渡邊は早速ディフェンスリバウンドを確保し、ガードに預けて前線を駆け上がると、左45度の位置でフリーになり3ポイントシュートを成功させた。渡邊は持ち味であるポジションレスに守れるフットワークの良さも披露しディフェンスでも貢献。ベンチメンバー同士の戦いだったが、攻守が噛み合いラプターズは勢いに乗った。そして、クリス・ブーシェの3ポイントシュートが決まり10点差。さらにこのリスタートで、渡邊がボールマンにプレッシャーをかけたことでターンオーバーを誘発し、すでにベンチに下がっていたジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウンを引きずり出した。

そして渡邊にテイタムを1on1で守る場面が訪れた。渡邊はフィジカルで押し込まれはしたが、しっかり身体を寄せてコースを塞ぎ、ヘルプに来たテレンス・デービスがボールをはじいて失点を防ぐ。しかし、ショットクロックわずかな場面で、そのデービスが3ポイントシュートのファウルを犯してしまった。3本のフリースローを決められたことで点差を1桁に縮めるチャンスを逸し、その後は渡邊もボールに絡めないまま114-126で試合終了となった。

ラプターズはテイタムに40得点を奪われ、3ポイントシュートを29本中15本(51.7%)と高確率で許したことで完敗を喫した。それでも、キャッチ&シュートの成功と、ディフェンスの安定感を披露した渡邊にとっては指揮官の評価を高める意義のある試合となったはずだ。