ジェイソン・テイタム

クラッチタイムに決めたテイタム、外したアデトクンボ

セルティックスとバックスのNBA開幕戦は最後まで分からない大混戦となった。混戦から第3クォーター後半に抜け出したセルティックスが101-84と17点リードで最終クォーターを迎えるも、バックスはここから反撃。ヤニス・アデトクンボの連続得点、クリス・ミドルトンの3ポイントシュート連続成功で追い上げ、残り4分で追い付いた後は一進一退の攻防に。

残り8.9秒、1点ビハインドで迎えたセルティックスのポゼッション。左ウイングの位置から仕掛けようとするジェイソン・テイタムに対し、バックスはアデトクンボがマークに付く。テイタムは左右に揺さぶるがアデトクンボは離れなかったが、それでもステップバックで打った難しい3ポイントシュートをボードに当ててねじ込み、122-120と逆転に成功した。

この時点で残り0.4秒。それでもあきらめないバックスは、リスタートからそのままアデトクンボのアリウープを狙ってシューティングファウルをもぎ取る。このフリースローを2本決めれば同点で延長、という場面だったがアデトクンボが2本目を外して万事休す。アデトクンボはしばししゃがみ込んだ後、セルティックスの選手たちが開幕戦勝利を祝う中を早々に引き上げた。

30得点7リバウンドを記録、起死回生の逆転シュートを決めたテイタムは、「ブラッド(スティーブンス)が僕のためのプレーを指示してくれた。子供の頃から、ずっとこの役割を願っていた。この瞬間を見るために一生懸命に練習しているんだ」と勝負どころでボールを託される思いを語る。

「みんなの協力でプレーは成り立っている。だからこそ僕も正しいプレーをやろうとした。開幕戦に勝つことができて良かったよ」と話すテイタムには、キャリア4年目を迎えて契約延長にも合意し、チームを引っ張る決意が見て取れる。彼のリーダーとしての成長ぶりも楽しみなシーズンになりそうだ。