文=鈴木健一郎 写真=安田健示

GW大の渡邊はダンクとブロックの連発で存在感を見せる

渡邊雄太が所属するジョージ・ワシントン大学が来日。日本代表との3連戦の初戦が、大阪の府民共済SUPERアリーナ(舞洲アリーナ)で行われた。

日本代表は先のリオ五輪世界最終予選(OQT)とウィリアム・ジョーンズカップのメンバーで編成。ただ、OQTではAKATSUKI FIVEのスターターを務めた渡邊は、今大会ではジョージ・ワシントン大のガードとして、日本代表と対戦することになった。

試合は序盤からジョージ・ワシントン大が主導権を握る。渡邊とタイラー・カバノフによる3ポイントシュート攻勢で打ち合いを制すると、第2ピリオドには高さを生かして日本の攻撃をシャットアウト。永吉佑也がゴール下でフリーでジャンプシュートを狙った瞬間、素早く戻った渡邊がブロックショットを決める。さらに渡邊は味方の放った3ポイントシュートがリングに嫌われたこぼれ球をダンクでねじ込むスーパープレーで観客を沸かせた。

日本は第2ピリオド終盤に入ってようやくスピードアップ。比江島慎のドライブイン、辻直人の3ポイントシュートで反撃するも、30-43で前半を折り返す。

後半最初のプレーは、太田敦也のスクリーンプレーを使った比江島のドライブによる日本の得点。ここから勢いに乗るかと思われたが、206cmのサイズを生かしてインサイドで起点を作るカバノフを止められず、さらにはスピードに乗ったドリブルで仕掛けて来る渡邊にはファウルを連発して、逆に点差を20点まで広げられてしまう。

第3ピリオド終盤に古川孝敏の3ポイントシュート、田中大貴のスティールからの独走レイアップで巻き返すも、51-66と15点差で第4ピリオドへ。古川の3ポイントシュートと田中の速攻が再び出て、ファイ・パプ月瑠が寄せられながらしぶとく決めたフックシュートなどで追い上げるも連続得点を挙げられず、66-81で試合終了。

カバノフは27得点と9リバウンドで2つのゲームハイを記録。渡邊は15得点とゲームハイタイの9リバウンドと活躍した。日本代表では辻が5本の3ポイントシュートを含む19得点、田中が12得点5アシスト、比江島が8得点4アシストを記録している。

日本代表の長谷川健志ヘッドコーチは敗戦をこう振り返る。「出だしはオフェンスの部分でギクシャクしてしまっいました。トランジションディフェンスが悪く、フィジカルの差がスコアに表れてしまいました」

辻も試合後にこうコメントした。「決めるべきシュートを日本が外してしまったので、それがスタッツにも表れています。若さが売りのチームなので、もっともっとアグレッシブに狙ってチームに良い流れを呼ぶ、そういうプレーをしなければならないと思います」

ジョージ・ワシントン大との第2戦は8月16日(火)に東京・両国国技館で、第3戦は8月19日(金)に静岡・浜松アリーナで行われる。